こんにちは! 上野昭代でございます。

もう先月になってしまいましたが、先日、久しぶりに「歌舞伎鑑賞」をして参りました。直前にアポが入っていたので、歌舞伎座にはギリギリの到着でした!

私が歌舞伎を好きになったのは、実はかなり前。ご経験のある方もいらっしゃると思いますが、東京都は毎年6月、7月に「高校生のための歌舞伎教室」をやっていて、学校単位で半蔵門の国立劇場で、親しみのある歌舞伎を観る機会があるのです。しかし多くの生徒は「寝ている」状況なのですが、なぜか私は非常に心を奪われた、というかひかれる魅力を感じたのです。それから、時々、歌舞伎を観に行くことが増えていきました。ただ、20代、30代の若かった頃は、子どももいたし、ミュージカルも観たい!ということで、少し歌舞伎からは離れていた時期もありましたが、40代になって再見したときは「やっぱりいいな〜」と思い、また、10代の頃とは違う思いで観るようになりました。

何と言ってもあの「空気感」が大好きです。歌舞伎座館内全体に流れているゆったりとした時間の流れが、バタバタしている日常から隔離してくれるように感じます。
私にとりましては、心の栄養、気持ちを新たに出来る場所・・・のように思います。

そして、舞台からは何と行っても「チームワーク」を感じます。歌舞伎は、大掛かりな仕掛けや大立ち回りがある演目が多く、ひと呼吸あわないだけで、大怪我につながる場合もあります。いわゆる「阿吽の呼吸」というのを常に感じられ、私にとって心地よい思いが出来るのが、歌舞伎鑑賞なのです。

先日は、東銀座の歌舞伎座で「8月納涼歌舞伎」を楽しみました。これは、歌舞伎が低迷し、集客に苦しんでいたとき、18世中村勘三郎丈が企画をし、8月に親しんで貰える演目を3部制(通常は、2部制)にして、料金も若干お安く、そして、俳優も若手を起用して・・・と始めたものが定着したもので、今では夏の楽しみになっています。新作歌舞伎なども上演されることも多く、大笑いする場面もあったりします。でも、そこは400年前の江戸時代から続く、今では伝統芸能の歌舞伎ですので、外してはいけない「軸」ががきっちりと守られているからこそ、歌舞伎として観ることができるし、歌舞伎の空気感が損なわれないのだと思います。

敷居が高い、料金も高い、時間も長い、つまらなそう・・・と思われていらっしゃる方、是非一度、ご一緒に江戸の文化に触れてみませんか?
日頃とは違う空気、違う時間の流れを感じることが出来るはずです。