SES企業で、お客様先に常駐しているエンジニアの「帰属意識」を高めるのに、とても苦労されている企業がたくさんありますよね。

どこの企業も色々と工夫をしていらっしゃいますが「何か、良い方法はありませんか?」と聞かれることが多いです。

今まで私がお話を伺って感じたり、考えたことをまとめてみたいと思います。

効果が薄い「あるある」施策

(1)イベント
飲み会・食事会・運動会・屋形船に乗る・・・などのイベントをしょっちゅう開催しても、飽きてしまうし社員の方は「帰社する意味がない・・・」と思ってしまうのではないでしょうか?

現場も忙しい中「わざわざ時間を取ったのにメリットがない」となってしまうと、社員の心はむしろ離れてしまうように思います。

情緒的な「仲間意識・絆作り」が意味を持つのは「一番最初の一時期だけ」だと思います。とは言っても他に手がないと、このようなイベントを開催することになりがちです。
 
 
(2)研修・勉強会
研修や勉強会もよく開かれますが、これもあまり効果が出にくいと感じます。

「知識を伝えるだけ」の研修や勉強会では、他の場所でも得られるものになってしまいますよね。

「自社でなければならない」という理由が、なかなか見つからないように思います。
 
 
(3)悩み相談・面談
これも良く企業としてやられるところが多いです。

日常接点が少ないからこそ「コミュニケーションを取りたい!」と企業側は、考えるのだと思います。
でも、そもそも接点が少なく、コミュニケーションがほとんど取れていない相手に、突っ込んだ悩みは相談しないですよね。

結局、表面的なやり取り「最近・・・どう??」「まあ。大丈夫ですよ、特に問題ありません」で、終わってしまうのではないでしょうか?

大事なのは、本当に役立つ・メリットがあるチーム作り!

1ヶ月に1回でも会社に行くことが「本当に役立つ・メリットになる・意義がある」ようなことを作っていく必要があると思います。

自社だからこそ、その場・その人たちだからこそ「意味がある」というものですね。
単に「仲良くする・思い出がある」ではなく、そして「単に知識が得られる」ということだけでもないこと・・・

その場に行くことで「問題解決になる/本当に役立つ気づき・学びが得られる」など、社員自身にとって役立つ・メリットになる「チーム」になっていることがとても大事なことだと思います。

必要なのは「チームビルド」

「チームワーク」ではなく、「チームビルド」が必要だと考えます。

「チームビルド」とは、単に一緒に何かをするだけではなく、メンバーが協力しながらも主体的に共通のゴールを目指すようなチームづくりを指します。

お互いに安全にコミュニケーションが出来て、コミットメントがあって、サポートをし合うような関係があり、それぞれが抱えている課題を「ここに来て相談すれば大きなヒントが得られる」という「チームがあること」。
あるいは、単に知識を聞くだけではなく、複雑で困難な現実の問題を解決するために相談できる「場」があること。

それを「チーム」で行うことに意義があると思います。

こう書くと「結局コミュニケーション取るのと同じでは?」と思われるかもしれません。
もちろんコミュニケーションは必須です。しかし、「コミュニケーションを取ること自体」が目的化してしまうと、その効果や意義は非常に薄くなります。
コミュニケーションそのものではなく、それを通じて「チームを作る」ことが目的です。

このようなチームがあれば、自然と人はそこにやって来るようになると私は考えています。そのような「場・環境」を整えていくのが、企業の大きな役割のように思います。

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研修をすることの効果やその測り方・・・ということについて良くご質問を受けます。

特に企業の人事担当の方などは、社内稟議を通すためにも「どんな効果があるのか?それは定量的に測定できるか?」と言った点をクリアにしたいとお考えかと思います。

ここでは、一般的なビジネススキルについて「ワークショップ型」の研修をやることの意味や効果測定について考えてみたいと思います。

ワークショップ型研修の特徴とは?

そもそもワークショップ型研修とは、どんな特徴があるでしょうか?

これは、何と言っても「目の前に他者の存在がある」と言うことですね。
他の受講生や講師といった「自分以外の人」が、実際に同じ空間に存在するわけです。
この単純な特徴が、書籍やeラーニングなどとの決定的な違いを生みます。

つまり、この「目の前の他者の存在」によって、


・リアルタイムのインタラクションが可能
・face-to-faceのコミュニケーションも活発に行える

という、ワークショップ型研修の大きな特徴が生まれるのです。

さらに、こうした特徴によって、


・他者の視点から、大いなる気づきを得られる
・自分自身に対するフィードバックが行える
・コミットメントが可能であり、逆に必要である

と言った、ワークショップ型研修の大きな利点が得られます。

ワークショップ型研修の効果とは?

上記のような特徴から、ワークショップ型研修には大きく2つの効果があります。

(1)マインドセットが変化しやすい
研修で他者の考え方や価値観を見聞きすることによって、多くの気付きが生まれます。
知識だけでなく目の前の他者から多くの気づきを得ることによって、自分自身の考え方・価値観の幅が広がることにつながります。
つまり、「視点の広がり、多さ」を容易に受け取ることができる環境であると言えます。

(2)行動変容が起きやすい
行動が変わるきっかけが得やすく、受講者自身の「行動」が変わっていくことにつながることが多いように感じます。
つまり「あの人に出来るなら自分にも」とか、「人の振り見て我が振り直せ」、あるいは「人と一緒なら出来た!」・・・と言ったことが起こりやすい環境にあると言えます。
行動変容においては、こうした他者の介在が大きな力となることが知られています。

まとめると、ワークショップ型研修の効果は「内面&行動の両面の変化」が得られることですね。

こうした「内面・行動の変化」というのは、一見すると外見上現れにくい/現れるのに時間がかかる・・・といった部分だと思います。また、こうした点を変化させることは、単に「知識を得る」というだけでは難しい側面があります。

そのため、こうした「内面・行動の変化」にフォーカス出来ることが、ワークショップ型研修独特の効果と言えると思います。

ワークショップ型研修の効果測定

では、こうした「ワークショップ型研修の効果」は、どう測定したら良いでしょうか?

たとえば「知識を得たかどうか」と言った効果測定は、テストなどで定量的に測定することが簡単に出来ます。それに対して、「『内面や行動の変化』はどう測定していいか分からない」といったお声をよくお聞きします。

ただ、これは私の考えですが、むしろ「効果測定が難しく」なってしまう原因は、そもそも「どんな行動を・どんなマインドセットを・どう変えたいか・それはなんのためか」という点が、実施企業においてクリアになっていないことが多いように思います。

逆にそれらの点がクリアになっている企業では、効果測定の設計&実施は断然しやすくなります。
あるいは、もっと手前で「効果の実感」があることが多いように感じます。

つまり、、、


・こういう行動を・こういうマインドセットを
・こう変えたい
・それはこのため(結果としてこういう変化が現れてほしい)

という具体的な「意図」を持っているということですね。

そういう状態で研修を行えば、「その行動・そのマインドセット・それらの変化・その結果」が、
・どういう形で実際の業務の中で現れるか?
・それはどうすれば確かめられるか(測定できるか)?
といったことは、自然と決まってきます。そして「効果・変化の実感」も得られるのです。

残念ながら、そうした「クリアな意図」を持たずに研修を実施しても、あまり効果は期待できないように感じています。

効果的な研修・その効果測定のためには、まず「どんな行動を・どんなマインドセットを・どう変えたいか・それはなんのためか?」という点をクリアにすることが第一歩だと思います。

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突然の事業承継・・・最近、良くそのような話を聞きます。
後継社長としては、とても不安だと思いますし、「これからどうしていくのが良いのか?」ゆっくり考えている時間もないかもしれません。

まず、やるべきことは「従業員とのコミュニケーション」。特に「従業員の話を聴く」ことが必要です。具体的には「従業員との面談」を設定すると良いでしょう。ただ普通に「面談をする」だけではありません。

そのことについて、少し考えてみたいと思います。

「変える」ことから始めると反発が起きる

急に自分のやり方を導入しようとしたり、新しいことを始めようとすると反発が起こります。
例えば、システム化されていない部分を急にシステム化しようと、一人で進めてしまうようなことはしない方が良いです。

どうしても人間は変わることに対して、ネガティブな感情が起こりやすいものです。
急にやり方がかわると、それまで自分がやってきたことを「否定される」ような感じを受けたりします。

信頼関係が出来ていない状態で、急に「変わる」ことが起きると、新社長に対する不信・反発につながってしまいます。

信頼関係を作るための「コミュニケーション」

まず、社長(経営者)が従業員の話を徹底してよく聴くことから始めてみましょう。

従業員にもある種の「期待感」もあるのです。経営者が変わることで「良くなるかな〜」という気持ちがあることも事実です。

従業員が「どのようなことを思って仕事をしてきたか」「会社に対してどのような思いを持っているか」をまず聴いて『受け止めること』何よりが大事だと思います。

「向き合う」という姿勢を見せていくことが必要です。「言うこと(発言すること)」ではなく、経営者が「話の聴き方」によって示していくことが、大切なポイントです。

やってしまいがちな「良くない面談」

社長(経営者)からの説明や意見、社長の立場としての話は「一旦脇に置いておく」ことを是非、やってみてください。

面談をしていると、社長としては「違うな」と思うことが、従業員から出てくるかもしれません。それはそれとして、まず従業員が「どう思ってるか」を聞いて、それを「受け止める」という姿勢を示すことが最も重要です。「聴く」ということに徹してください。

話してくれたことに対して、言い訳・否定・批判したりすると、もう誰も、何も話してくれなくなります。

もちろん、ただ「全て鵜呑みにして受け入れる」ということではありません。ましてや「社員の御用聞き」になってもいけません。

きちんと「受け止める」というのは、「なんでも言うことを聞く(その通りにする)」ということとは違います。「受け止めること」=「理解して・受容すること」だと私は思います。

こんな面談がベスト

従業員一人一人と、向き合い「とにかく、話を聴く」と言うことに徹するのが絶対条件だと思います。それまで、会社を守って、発展させてきてくれた従業員にまず「感謝」を伝えることから始めてください。

社長自身も「まっさらな気持ち」で聴けると良いですね。

事前の情報などで従業員に対してバイアスがかかってしまうこともあります。
「あの社員は以前こういうことをしたから気をつけて」など、良かれと思って周りが情報をくれることもあるでしょう。

ただそういう情報は聞いていても、面談に際しては一旦脇においておきましょう。
その時・その場で目の前にいる「その人自身」として従業員と向き合ってください。

それにプラスして「要望」を聞いても良いと思います。

すぐに実現できないこともあるかもしれませんが、とにかく従業員の思いを聴くことが何より大切だと思います。そして、要望の中で「すぐに実行できること」があれば、それを実行していくことで、社員の期待感・信頼感が生まれてきます。

代替わりした社長(経営者)のまず最初の使命は、こうしたことだと私は思います。

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最近は「事業部制」などとして、その事業部が一つの会社のような扱いとなり、全てがそこで完結するような組織にするところもありますよね。

特に大企業ではそのような体制を取るところが多くなってきました。中小企業でも、専門技能などによって、職種・職場が分かれている企業などに多く見られる体制ですね。

そうした背景から、同じ社内にも関わらず、部署同士が没交渉になってしまい、「まるで他社・別会社のよう」な状態になってしまうことがあるようです。

でも、同じ会社同士でありながら、交流が全くなくなり、まるで他社のようになってしまうのは、どうなんでしょうか?

これでは、会社のことが「自分たちのこと」いわゆる「自分ごと」にならない可能性もあります。
危機感を感じている経営者も多いように思います。どうすれば良いのでしょう?

部署間の壁、こんな弊害が・・・

部署間等での交流がないのは、以下のように様々な弊害が起こり得ます。

①情報の共有ができない
別会社のような状態ですと、情報が社内を回らなくなりますね。これは「コミュニケーション不全」に陥る原因になると思います。

②自分の部だけよければ良い・・・サイロメンタリティ状態 
他の部署は、どうでも良い・・・自分のところさえ良ければ!と言うことで、横の横断が何もない。サイロが何本も立っている状態になります。
同じ会社でありながら、他部署のことは何も知らない・・と言う状態ですね。こうしたメンタリティを「サイロメンタリティ」と呼びます。

③連携が出来ないと、無駄な費用も発生する
このような状態で、連携が出来ないと意外と無駄な費用がかかっていることも認識する必要があります。

有効な対策としては・・・

あえて「横串を刺す」施作を考えることが有効です。ぜひ、考えてみてください。

①社内のレイアウトを変えてみる(フリーアドレス制など)
なるべく多くの部署の社員との交流が出来るようにレイアウトを変えるのは、よくある対策です。人工的に交流するように設計するのですね。「まず、やってみる」ことが大切だと思います。

②部門を超えたMTGの実施=コミュニケーションの強化
部門を横断してのMTGは、コミュニケーション強化を目的に実施する企業も多いです。自分たちが抱えている問題以外も、自分ごととして考える機会を持つことは、非常に重要です。

③共通言語の共有化=理念などの再確認
「うちの会社での報告の仕方」と言ったら、「全社員が同じように説明できること」・・・言語の共通化と言います。
と同時に、理念に関しても全社員が同じ意味で捉えているかどうか・・・ここも押さえておくべき点です。

経営陣が意識して対策する必要性

そして何より、経営陣がこの点を常に意識している必要があります。

こうした状態が「放っておいて自然に解決する」ということはありません。

いくら「同じ会社」と言っても、日常的に交流がない状態になってしまうと、自然と「他人事」になっていきます。放置すれば、そのまま「全社のコミュニケーション不全」につながります。

意図的・意識的に対策を考え実施していくことが何より必要です。

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「飲みニケーション」という言葉もちょっと古いですが…(笑)

最近はなかなか部下を「飲み会に誘う」というのも難しい状況のようにも思います。ただ、やり方次第では「飲みニケーション」も「実」のある取り組みにもなります。

そして、若いからといって、必ずしも「会社の目上の人と飲みたくない」とは限りません。

実際、私が研修でお会いする若手社員の方も、「かなり年上の社員・役員とも飲んでみたい・・・」という人が意外といます。
普段あまり聞けないような話が聞けたりすることで、「自身の成長につながる」と考える若い人も少なくないように感じます。

そこで今回は、「公式の飲み会=会社を挙げての飲み会(忘年会や新人歓迎会、など)」以外で、「飲みニケーションのポイント」を考えてみることにしましょう・・・

【その①】みんなが気軽に行ける・誘える・断れる

まず「気軽に誘える&気軽に断れる」・・・という雰囲気になっているかどうか?が重要です。

その中でも特にポイントなのは、「気軽に断れる」という状態かどうか・・・ということです。

「断るとその後が面倒」となると、そもそも「飲みに行く」がものすごくネガティブなものになってしまいます。
都合が悪いことは誰にでもありますし、また「お酒を飲めない人も一定数いる」ということも忘れずに!

どんな人も「気軽に行ける・ダメなら断れる」ような風土を日頃から作ることが大切です。

【その②】自社にとってメリット/デメリットを考える

飲み会をすることには、「メリット/デメリット」の両面があります。たとえば、、、

◯メリット
普段、話せないことが話せる/繋がりが深まる/意外な一面が見える
 
✕デメリット
費用・時間の負担がある/ストレスに感じる人も

というようなことですね。このあたりをきちんと考えることも重要です。

デメリットが大きいのであれば、「飲み会」を無理に開催しようとしなくても良いと思います。

「会社で飲むのが当然」と思考停止せずに、意味を考えることが必要ですね。

【その③】日頃から良いコミュニケーションがあるか?

そもそもの大前提として、飲みに行って楽しくなるような職場の状態かどうか・・・?

そうでない状態で無理に飲みに行っても、メリットもないし、そもそも参加者もいないと思います。「飲むこと」で完結するわけではなく、「日常〜飲み会の席」が連動しているのです。

職場の雰囲気が良い状態であれば相乗効果で良くなるし、悪い状態だと相乗効果で更に悪くなることもあります。

理想は、若手社員から「飲みに行きいませんか?」と上司に声がかかるような職場の状態が望ましいと思います。

【その④】上司は、説教や自慢話を絶対にしない

「飲み会の席」というと、上司が

「自分の自慢話・過去の武勇伝について語る」
「延々と説教をしてしまう」

と言ったことが良くありますね。

「ついつい」とか「悪気なく」やってしまうようですが、これはNGです。
飲み会の席では、上司は「脇役」に徹するのがとても大事です。

上司は「みんなが楽しく過ごしているか」に気を配ることに注力し、上司がお酒に飲まれないようにしましょう。また、部下同士でのアルハラ・セクハラなどもあり得るので、様子をきちん見ていること!

参加している部下の様子に目配り・気配りをして、決して「ぼーっと飲み続ける」ようなことをしないのが、「飲み会の席」での上司の務めだと私は思います。

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研修やコンサルに伺うと、「仕事に役立つオススメの本は何かありますか?」・・・などとよく聞かれることがあります。

そこで今回は、「マネジメントの基本を学べる入門書籍」をご紹介したいと思います。

あくまでも、上野個人が「良いな〜」と思った書籍ですので、ご了承ください。

基本は自分にあった本を見つけることが大事

今は、たくさんのマネジメント本が出ていますよね。

私は、本はたくさん読んで、自分に合ったもの、共感できるものを探しつつ「自分に合ったスタイルのマネジメント」を構築していくのが、良いと思っています。

もちろん、会社の方針や理念がありますので、「自社のマネージャーは、このようにマネジメントすること」のようなことがある場合は、それに沿うスタイルが必要になることは言うまでもありません。

その中でも以下の3冊をお勧めいたします!

マネジメント〜基本と原則〜 エッセンシャル版|ピーター・ドラッカー著

「基本中の基本/古典中の古典」としてこれは、絶対に読んだ方が良いマストの1冊だと思います。

企業におけるマネジメントにおいて、いわゆる「ど真ん中」の絶対に外せない部分が書かれています。

マネジメントの教科書的に、全てのマネージャーが必ず読んだ方が良い、読むべきとも言える書籍だと思います。

「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方|岩田松雄著

「リーダー像」を示してくれる良書だと思います。読みやすくわかりやすく書かれています。

部下との人間関係を構築していく際には、とても参考になる書籍だと思います。人を巻き込んでいくためには、どのような「あり方をすべきか」が、事例も交えて紹介されています。

「コミュニケーション」という面でも特に新任のマネージャーなどにオススメしたい1冊です。

コーチングの神様が教える「できる人」の法則|マーシャル・ゴールドスミス/マーク・ライター著

マネジメントには、必ず育成・教育がついてまわります。

これは「管理職になった方には読んでほしい書籍」だと私は思います。

人として、優良な組織を作るために参考となることが書かれています。表層的なテクニックではなく「コーチングの本質」が詰まっています。

マネージャーとして押さえておきたい、また、人を育成していく立場の人は、是非、読んでおきたい1冊です。

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上司の指示に対して、明るく・元気よく「はい、わかりました!」と言う部下。
「大丈夫だな」と思って上司が安心していると・・・

「え〜〜、そんなことしちゃったの?!」
「おいおい、わからないなら早く聞いてよ・・・」

なんて経験のある上司の方、少なくないようです。
こんなとき、どうしたらいいのでしょうか?

部下の本音・実情は…?

部下が「わかりました」と言っていても「わかっていない」ケースがある。
上司としては、これを視野に入れておかなくてはなりません。

また、上司の説明を受けて「こうだろう」と思い込んでしまうこともあります。
これは「上司と同じ絵が見れていない」にも関わらず、本人(部下)は全く気づいていないケースです。

もう一つ、「あまり良くわかっていないけど、聞くに聞けない」と言うケース。
部下としては聞きたいんだけれど、「どうしようかなぁ」と思いつつそのまま飲み込んでしまう。つまり…

「聞きにくいなぁ」
「こんなこと聞いちゃいけないんじゃないか」
「『わからない』って言えないよ」
「こんなこと聞いたら何て思われるか・・・」

と言ったことが脳裏に渦巻いて、聞けなくなってしまっているわけです。

上司が心がけたい「伝え方」

では、上司としてはどんな風に伝えていけば良いでしょう。

まずは「どのような成果物を出して欲しいのか」と言う点まで伝えてから、指示を出すようにすると良いと私は思います。
その際、「ゴールイメージ=成果物の具体的な要件」を明確に伝えることがとても重要です。

その上で、部下から「伝え返し」をしてもらうと良いと思います。
たとえば「どのような計画で進めるのか?」「どんな成果物にしようと思うか?」を聞いてみるのが良いでしょう。

同時に「この期限があればやれるだろう」あるいは「この期限までにやって欲しい」と言う「期限」を理由とともにきちんと伝えることが求められます。
つまり「納期はいつまでだよ」ということについて、はっきりと合意を取ることです。

そもそも「人は言う通りには動かない」

ただし、もし「部下を完全にコントロールしよう」と言う考えをもっているとすると、上司側としては過剰な考えです。

部下は人間であってロボットではありません。

自分の思い通りに動くような部下なら、わざわざ「人間」を雇っている意味がなくなります。
上司の思い通りに動くわけではないからこそ、「思いもしなかったような成果」も生み出されると思います。

だからこそ、上司と部下のコミュニケーションは丁寧に、細かく行うことがとても大事な要素だと私は思います。

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「部下に仕事を任せる」、すなわち「権限委譲する」ことが、難しいと感じる上司は少なくないと思います。

任せたもののついつい「口を出してしまう」。あるいは「任せるより自分でやったほうが早い!」と思い、任せられない・・・
こういったケースでは「いつまでたっても部下は成長しないし、上司として部下を育てることが出来ていない」と私は思います。

大きくまとめると、以下のような点が「権限委譲」を考える上でポイントとなります。

「権限委譲(エンパワーメント)」はマネジメント手法
・適切に行うことが重要で、「なんとなく/場当たり」にはしない
・「権限委譲」は、上司の権限の一部を部下に与えること
 
部下にとっては成長の機会となる
部下の責任感が増すことにも寄与する
 
・部下を信じ、上司も「覚悟」をして任せることが必要
「権限委譲」と「権限移譲」の違いを認識し混同しない
 
・上司・部下の双方にとって「成長の機会」と捉える

中でも、特に注意したい「4つのポイント」を以下に挙げます。

ポイント1.「任せる」ための覚悟が必要

「任せるよ」と言ったのにいちいち「口を挟む」のは「権限委譲」ではありません。

心配でもあえて距離を置くことをお勧めします。それがないと、部下も結局は頼ってきます。

中途半端な「権限委譲」はお互いにストレスを抱えることになります。せっかく機会を作っても部下の「責任感」が萎えてきてしまう原因になります。

上司には「任せるぞ」と言う覚悟が必要です。

ポイント2.「自分と同じ」にはならない

人に任せることは、自分と同じにはならないことを自覚することも必要です。逆に言うと「自分と同じなら任せる意味がない」わけです。

上司も最初から出来た訳ではありませんよね?任せた当初は「うまくいかないのが当然だ」と思うことも大切です。

ある程度「我慢」して見守ることが、権限委譲した上司の役割だと思います。

ポイント3.権限 ”移” 譲にならないように

「権限委譲」すべきなのに、「権限移譲」になってしまっているケースがときに見受けられます。

「委譲」と「移譲」。音は同じですが意味ははっきりと違います。

委譲:(上司から部下へ)任せる=委任
移譲:(対等な立場で)移す=移転

これらの違いをきちんと知っておくことが重要です。

マネジメント手法としての「権限委譲(エンパワーメント)」は、あくまでも「委譲」であり、最終的な責任は「上司」にあります。それゆえ、適切に委譲した後も、様子を見たりフィードバックをしたり、サポートをしていく必要があります。

それに対し「権限 “移” 譲」と呼ぶのは、例えば・・・上司と対等のマネージャーなどに業務・裁量を丸ごと移すことにあたります。
「権限 “委” 譲」すべきなのに「権限 “移” 譲」になってしまっているケースというのは、ある意味「丸投げ」をしてしまっているような場合ですね。これは適切な「権限委譲」と言うことはできません。

「権限 “委” 譲」は、あくまでも「上司としての役割を果たすこと=最終責任は上司だ」と言う認識が求められます。

ポイント4.上司にとっても大きな成長の機会

部下に任せれば「失敗」ももちろんあり得るし、「失敗」が必要でもあります。

ただし、業務上許容できるリスクかどうかを見極めることは上司として絶対に必要な役割です。その意味でも「丸投げ」してしまうのは「適切な権限移譲」とは言えません。

その上で、適切にフィードバックをして、部下の学習につながるように

・任せて放っておくこと
・どうしても必要なら手助けすること
・フォローのフィードバックをすること
・そのために常にきちんと見ていること

これらをバランスよく行うことが大切です。

また、失敗した時に上司が感情的になってはいけません。感情的な上司の元では、その失敗を「隠す」ようになる環境に移行する場合もあり、組織としてのバランスも崩れていきます。

「失敗をきちんと報告できる環境」に整えていくことも、上司に求められる大変重要な役割です。

「権限委譲」をして部下を育成していくプロセスに「正解はない」と私は思います。上司自身も試行錯誤しながら「学ぶしかない」と言うことを肝に銘じてほしいと思います。

その上で、適切に部下に「権限委譲」をしていき、人材育成に繋げていってほしいと願います。

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「退職の決まった社員との接し方」について、経営者・管理職として悩まれるケースも多いようです。急によそよそしくするのも変ですし、やはり最後まで「双方ともに気持ちよく仕事をする」ことが望まれます。

では、どのようにすれば良いでしょうか?

基本は「普通にする」が一番

まず大前提として、「退職するまでは同じ企業の同じ社員」です。

なので、お互い(退職する社員/そうでない社員)に特に意識することなく「淡々とそれまで通り」が一番良いと思います。

ただ、業務の引き継ぎをしっかりとやってもらわなくてはなりませんので、その点がおろそかにならないようにきちんと伝えておく必要があります。

「ダメな接し方」とは?

「どうせ退職するんだから・・・」という態度で「もう関係ないからな〜」などと、まるで社員ではないような扱いをすることは避けるべきです。

例えば、情報共有をしなかったり、仲間外れにするような態度は慎むべきです。また「裏切られた感じ」・・・というような言動もとるべきではないと私は思います。妙によそよそしくする・退職することを悪く言う、なども同様です。

「退職することをネガティブに捉えて、他の社員と違う扱いをすること」は、取ってはならない態度です。

残る社員・会社自体にも悪影響

なぜそのような接し方が良くないのでしょうか?

そのような接し方をしていると、退職する人以外の社員も嫌な気持ちになり、チームの雰囲気や会社全体の雰囲気が悪くなります。

「退職が決まると、この会社ってこんな扱いをされるんだ・・・」と思う社員も増えてしまい、心理的に安全ではない状況が生まれます。後に残る社員のモチベーションにも影響すると考えます。

また逆に、退職する人も「退職するまでは社員」です。普通に仕事をするべきなのに、「もう社員ではない」というような扱いをされると急に嫌になってしまいます。「それまで、一生懸命に仕事をしてきたのに、最後はこの扱いか・・・」と思わせてはなりません。

そのことが高じると果ては、悪い口コミなど書かれて会社の悪評が立ってしまうこともあり得ます。

こうした点は、経営者として・管理職として、十分に気をつけるべき点です。

退職後も「良い関係」を持てるように

退職したら、その日から「社外の人」になります。

退職後もお互いに良い関係になれるように、気持ちよく「退職の日」を迎えてもらうことが肝要です。「お世話になりました」と心からお互いに言い合える環境を作っていくのも経営者・管理職の役割です。

そのように退職した人は、その後も良い意味で会社に影響を与えてくれるはずだと私は考えます。

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最近は「年上の部下」などもいたりして、苦手意識のある部下を持つケースも増えているようです。

「部下とのコミュニケーションはどのようにすればいいのでしょうか?」と質問を受けることがあります。また、何となく「違和感」を感じたり、伝えたことに対して「齟齬があるな」と感じることもあるようです。

そんなとき、どのようにすれば良いのか?・・・を考えてみましょう。

苦手意識があると、余計にコミュニケーションがしづらくなる

苦手な部下だと、上司が遠慮してしまうことが多くなってしまうかもしれません。

言いたいことが言えない、どう伝えればいいか?・・・ということがだんだんと増え、声をかけることを躊躇し、余計にコミュニケーションに齟齬が出るように思います。

上司・部下といった立場に関わらず、「苦手な相手」に対しては、ついついコミュニケーションがおろそかになり頻度も少なくなる、というのは人情かもしれません。

でも、些細なことでも良いので「良く声をかける」こと、「単純に頻度を増やす」ということがとても大事なように思います。

部下の扱いに差が出てはいけない

そうは言っても・頭では分かっていても、つい億劫になって気心の知れた部下ばかりに声をかけてしまう・・・仕事を頼んでしまう・・・

ということもあるかもしれませんね。しかし、これは上司としてはNGだと私は思います。

ひょっとすると、上司が「苦手だな」と思っていても、部下の方には「苦手意識」がないかもしれません。

その場合、「私には、声もあまりかけてくれないし、仕事も頼んでくれない。えこひいきをしている」と感じられる場合もあり、部下の方に「不満の種」を作ってしまうことにもなりかねません。

結果として、部下からも「なんかコミュニケーションしづらいんだよね」と思われるようになってしまいます。

まずは自分自身を振り返ってみよう

まず自分自身で「部下のどんな点が苦手に思えるのか?」明らかにしてみるのは、どうでしょうか?

また、今まで「齟齬があるな」と感じた時は、どんな時だったのか?・・・その点も振り返ってみましょう。

自分自身で振り返ってみて「何故なのか?」「どのようなことが起きているのか?」を探ってみるのも一つです。

冷静に落ち着いて考えてみると、「苦手意識」の根源が意外と大したことではないということも少なくありません。

部下と率直に話してみる

自分自身で振り返りをした上で、「齟齬を感じたこと」「苦手な理由」について、部下と直接話をしてみるのが良いと私は考えています。

その時、反対に、部下の方が「どう感じているのか?」ということについても、率直に尋ねてみることが必要です。

そのような「対話」をしていく中で、苦手意識が自然と解消していくこともあります。(私がそうでした!)
あるいは苦手意識自体は多少残ったとしても、互いに率直にコミュニケーションを取ることで、「齟齬」を減らしていくことができます。

もちろん、「苦手だな」と思う相手とこのような話をすることは、大変勇気が要ります。

しかし、「苦手だな・・・」と思って避けていても、状況は変わりません。
そのままでいれば、結果として良い関係を築くことも難しくなり、ひいてはチームにも影響が出てしまうと思います。

上司・部下という立場はあれど、人間同士の関係を築くことに変わりありません。そのためには、そうした率直な姿勢が不可欠だと思います。

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