人手不足が深刻になってきている現在、採用募集をして応募してきた方をすぐにでも採用したい!と思う気持ちは、山々だと思いますが、採用にはぜひ、慎重になってほしいと思います。

では、採用面接で人柄を見る時、どんな点を見て、どんな質問をすると良いのでしょうか?

私は「素直さ」「情報キャッチ力」「やり抜く力」の3つは必ず見るべきだと思っています。

ポイント1.素直さ

まず「素直さ」とはなんでしょう・・・?

改めて考えると、一言で言い表すのは難しいですよね。

私は、素直さとは「自分がそれまで経験したり考えてきていたことと違っていても、一旦、受け入れることが出来る」ということだと思います。

ではなぜ、大事なのでしょうか?

人の成長は「行動が変わること」だと思います。「今の自分と違うものを受け入れられない」ということは「変われない」ということになります。
つまり、行動を変えることが出来ないわけですね。「変えられない」ということは、同時に「学びが起きない」ということにも繋がります。

「素直さが大事」というのは、決して「考えを持たずに人のいいなりになる」ということではなく、「自分の考えはきちんと持ちつつ、違う考え方や意見も一旦、自分の中に通して考えることができる」ということですね。

「素直さ」を見極めるための質問としては、

「影響を受けた人は?」
「考えが、ガラッと変わった経験はありますか?」

というような質問をして、その結果として何があったのか?それがどのようなことなのか?・・・を私は、聞いていっています。

ポイント2.情報キャッチ力

次に「情報キャッチ力」とはどういうことでしょう・・・?

情報が溢れている現代において、実はこれ、意外と難しいと思います。あまりに多くの情報が流れていく中では、きちんとアンテナを張っていないと、情報をキャッチできません。

この情報量の多さの中で、「周りで起きていることに関心を持って気づく感度 × 視点を変えて物事を見る幅広さ」が情報のキャッチ力かな・・と思っています。

ではなぜ、大事なのでしょうか?

何も気にしていないと当然のことながら情報は入ってきません。大量の情報が流れていってしまうだけです。

でも、キャッチ力のある人は、情報を受け取る量が絶対的に変わります。ということは、たくさん受け取った情報の中から取捨選択が出来る様になります。つまり質の良い情報をキャッチすることが出来る様になります。

同時にそれは、学ぶ機会を多くしていると思います。情報のキャッチ力が低い人は、あらゆる意味で機会が少なくなって行きますよね。

「情報キャッチ力」を見極めるための質問としては

「今日、何か面白いことあった?」
「今、どんな本を読んでいるの?」
「最近、観た映画は?お芝居は?」

と言った点を聞くことで、おおよその情報のキャッチ力が見えてくると思います。

ポイント3.やり抜く力

最後の「やり抜く力」とは、粘り強く一つのことを最後までやり通す能力、そして努力することが出来る能力のことです。

「GRIT」などとも呼ばれ、近年ビジネスパーソンに必須の力として注目されていますね。書籍もベストセラーになりました。(アンジェラ・ダックワース『やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』 ダイヤモンド社、2016年)

では「やり抜く力」は、なぜ大事なのでしょうか?

私は、「やり抜く力」というのは、能力を向上させていくことに絶対的に必要な資質だと思っています。

仕事は、何と言っても粘り強く取り組むことが求められます。そして結果を出していかなくてはなりません。つまりこのやり抜く力は、その結果を出すためにも必要な資質だと思います。

ちなみに、以前、読んだ「GRIT」の書籍には、

能力=素質×努力
成果=能力×努力
ゆえに
成果=素質×努力×努力=素質×努力の2乗

と記されていました。

「素質」とはその人が元々持っていた適性のようなもの。それも成果には影響する。けれど、「努力」の方が圧倒的に(2乗で)成果をもたらす。ということだそうです。本当にその通りだなと思います。

「やり抜く力」を見極める質問としては、「実際にやり抜いたこと」の経験を聞くと良いと思います。前述の書籍では、

「年単位で継続した活動が複数はあるかどうか?」

という点を聞くべきとしていました。複数のことを年単位でやり抜く・・・これは大事な要素だと思っています。
特に私自身は、「3年以上継続している活動がある」というのが、大きなポイントになるかと思います。

以上の3つのポイント・見極める質問は、それぞれお互いに関係していると思います。
3つの中でも、特に私が大事だと思うのは「素直さ」です。これが仕事をしていく上で「究極的に大事な資質」ではないでしょうか。

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「初めて新卒を採用する際の注意点はありますか?」

先日、社員数が40名ほどの企業の経営者の方から、こんなご相談がありました。

この社長の会社のような、「初めて新卒を採用」という中小企業では、入社後にトラブルが起きることが少なくありません。

人事が、新卒を採用して驚くこと

まず、中小企業が新卒を採用する時、何も準備をしないで採用している企業が多いように感じます。何と言っても受け入れ側の準備が大事です。

何も準備をせずに何となく採用してしまうと・・・
人事担当者が「新卒、ってこんな感じだと思わなかった」とびっくりしてしまいます。

例えば、私が研修に伺っていた別の企業でも、初めて新卒を4名採用されたのですが、とにかく反応がない。伝えたことがわかっているのか、わかっていないのかが「わからない」状況があったのです。

するとどうなるか・・? 

先輩「(仕事の説明をして)わからなかったら、言ってね」
新卒「はい!」→【違うことをやっている】

ということが、頻繁に起こったのです。
なぜ、そうなってしまうのでしょう?

同じ絵が見えていない…

説明しても「はい、わかりました」と言うだけの新卒…。

実は本人としては「わかったつもり」なんですね。
でも、伝えた側と「同じ絵が見えてない」ことがほとんどです。

「初めての新卒採用」ということで、上司・先輩と世代がかなり離れてしまっていることも原因の一つかもしれません。

特にハイコンテクスト文化と言われる日本人。これまでは「共通の経験・価値観」を基盤とした「曖昧なコミュニケーション」が当然でした。
しかし、現代では「経験・価値観」といったコンテクストが共有されなくなって来ています。そのせいでコミュニケーションが出来なくなっていることが大きな原因だと私は考えます。

新卒としては、「わかった?」と聞かれたら「はい」と答えてしまうものです。
「わからないことがあったら、言ってね」と言われても「わかっていないことがわからない」わけですね。

きめ細かなコミュニケーション

では、どうしたらいいのでしょうか?

それには、「きめ細かなコミュニケーション」が絶対的に必要です。

「曖昧なコミュニケーション」で「なんとなく通じる」ということは、もうありません。
「同じ絵」が見えているかどうかを確認していくことを丁寧に行ってください。伝え返してもらう。指示した仕事の「完成形」を具体的に示してあげる。と言ったことが重要です。

そして、できれば最初から「メンター」をつけてあげることは、とても良いことだと思います。
会社として、「どのような方針で新卒を育てていくか」ということを決めておくことが、その後の人材育成に繋がります。

何より「最初が肝心!」

既存の社員が思うより、手が掛かる・・と予測をしておいた方が良いですね。
かなり認識にギャップがある可能性が高いのです。

そのギャップがまずいことになることがあります。例えば、経費をかけてやっと採用した新卒が「嫌になって、すぐに辞めてしまう」こともあります。

とにかく最初の対応が重要です。
新卒が「辛くなって、嫌になってしまってからでは遅い」のです。

是非、新卒を採用する際には、万全の準備・体制を整えて採用することをお勧め致します。

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