硬直した組織ほど管理部門が疲弊する。
組織の方が変化を嫌っていようがどうだろうが、そんなことはお構いなしに変化はどうしようもなく外からやって来る。
その時、本来変化に対応すべき営業や製造などのライン部門が「保守主義・前例主義」に陥っていると、総務・人事などのスタッフ部門がそのギャップを調整しカバーすることになる。文字通り駆けずり回って。
それゆえ、官僚的企業ほど管理部門が疲れ果てた顔をする。
ここで言う「硬直した組織」というのは、機能的トレーニング理論で言えば「可動性が低い身体」と等しい。
可動性を司る関節が動かなくなると、その分を安定性を担う関節がカバーする。本来しないはずの動作を「代償」する。これが繰り返されると安定性関節は疲労し怪我になる。
官僚的企業の管理部門にいる人々が疲弊し、やがて離職や休職につながってしまうことと変わらない。
では、「硬直した組織」には何が必要だろうか?
機能的トレーニング理論が教えるのは「ストレッチせよ」ということだ。
特に変化に対応するべきライン部門の保守主義をほぐさないといけない。これまでの「可動域=前例・コンフォートゾーン」を踏み出して、少しずつストレッチさせる。これは経営の役割だ。
ストレッチは多少痛い方が効く。だが痛すぎるともっと凝り固まる。焦らず少しずつ継続して行うことが大切になる。