最近、経営者の方に「面談・・・どうすればいいですかね?」ということを聞かれます。
特に「1on1」など、ちょっとしたブーム的なこともあり、「あ〜、うちの会社もやらなくちゃな・・・」みたいな感じで、何も考えずに面談を実施すると多くの場合、失敗すると思います。
では、良い面談はどのようにしたらいいのでしょうか?
今回は4つのポイントにまとめてみました。
ポイント1.とにかく『聞き役』に徹する
まずは「とにかく『聞き役』に徹する」こと!
評価や言い訳は絶対にしないことだと思います。
ついつい「あ〜、それね。それはね・・」と言い訳っぽいことを話し始めてしまったり…
「その件は、こうするといい・・と思っていたよ」とアドバイスしてしまったり…
「社員のためになるだろう」と思って話したことが、実は逆効果で、相手は心を閉ざしてしまいます。「何を言っても、社長は自分の想い通りにしたいんだよな」という気持ちを持たせてしまうのです。
「全て聞くから、なんでも言って」と伝えておきながら、いちいち評価めいたことを言ったり、言い訳をしたりすれば、そこで相手は何も言わなくなってしまいます。
「すべて聞くからなんでも言って」と伝えたのなら、「オープンマインドですべてを聞く」という気持ち・姿勢を相手に伝えることが大切です。
「社員に会社の状況を理解して欲しいんですよね」という経営者の声もよく聞きますが…その場合も、まずはとにかく「聞く」。
まず社長から話してしまっては、「すべて聞く気持ち・姿勢」は社員に伝わりません。
そして、面談の中で「相手(社員)が会社のことをどう思っているのか・・・?」を丁寧に聞いていくことが、ポイントです。
面談を行っていくうちに「一緒に頑張って欲しい」「一緒にがんばろうよ」となっていくと大変良いと思います。
ポイント2.社員の「要望」もまずは受け止める
このように社長が相手の話を真剣に、必死に聞いていくと「要望」がたくさん出てくることが多いです。本音で話すからこそ、出てくることです。
社員は、みんな「自分が働いている会社が、よくなるといいな」と思っているのです。よくなるには、こうしたらいいのに・・・などと意外と考えているものでもあるのです。
実はその「芽」を摘んでしまっているのは社長自身だったりします。
そうした要望も、すべて「まずきちんと聞く・受け止める」ことが大切です。
もちろん企業ですので、すぐに変えられること、変えられないことがあります。そこは社員にきちんと理解を求めた上で、「変えられることは変えていくこと」がとても大事です。
その行動・姿勢を見せていくこと。そして、すぐに出来ることがあれば、なるべく早く変えることが、社員のモチベーションにもつながります。
ポイント3.面談の雰囲気や場作りも大切
面談をするときの雰囲気や場作りも大事な要素です。
ちょっとしたことですが、面談の座り方はどうするか?社長の真正面に座ってもらうのがいいのか?社長からみて斜めの位置に座ってもらうのか?
あるいは、面談の場所はどこで行うか?会議室で実施するのか?社長室で実施するのか?それとも別の場所を用意するか?
こうした考え方を「空間管理」と言いますが、そのあたりも面談をするときに考えなくてはならないことです。
「実際に面談をしてみると一人、1時間半もかかりましたよ・・・」とおっしゃる社長もいらっしゃいます。
普段と環境を少し変えるだけでも、面談の質が上がることがあるのです。
ポイント4.社員を「信じる」こと
最終的には、社員を「信じる」ことですね。
社員は、「社長の思い」がわからないのが不安、強いては不満につながっているのです。
社長が社員を信じることで、社員も社長を信じるようになります。
社員との面談は「本気」で、覚悟を持って望むことが大事です。
「本気」で社員の話を聞くことが、会社の成長・社長の成長につながると私は信じます。