新入社員研修が近づく今頃は、「ビジネスマナー」の研修の準備で忙しい研修講師も多いと思います。

企業から依頼される新入社員研修で一番多いのが、「ビジネスマナー研修」ですが、果たして本当に必要なのでしょうか?

弊社の場合は、「ビジネススキル研修」と言って、マナーももちろんお伝えしていますが、それよりも「マインドセット」「仕事の進め方」「コミュニケーション」を重視した研修内容になっています。

確かに細かすぎる講師もいますよね…

非常に細かすぎる「マナー」ばかりを言う講師も、実際にいます。
もちろん、クライアントから「細かく伝えてほしい」と言われている場合は別ですが…

「そこまでやるの?」と、巷でも細かすぎる講師に批判があることは、承知しています。よくある「就活参考書」のマナーについても私は、正直、疑問だな・・と思う点がかなりあります。

マナーって、型があって、それにきっちりとハマらないといけないのでしょうか?

「型から逸脱したらマナーがない」と言う考えは、私は違うと思っています。

マナーの本質は「相手との信頼関係を築くもの」

私は、マナーとは「相手との信頼関係を築くもの」だと思っています。

例えば、「ドアのノックは、3回しましょう。2回だとトイレノックです」とよく言う講師もいますが、2回だと「信頼関係が築けない」と言うことは、ありませんよね。

やはり、その時、その人、その場に応じた言葉遣いや動作や態度が伴うものが「マナー」だと思います。

相手から「この人となら一緒に仕事をしても、大丈夫だな」と思ってもらえるかどうか・・・同じ土俵で仕事ができる証のようなものだと私は思っています。

「相手のことを思う気持ち」がマナー

だから、その時々で表現の仕方が変わっても良いと思います。
例えば、タクシーの乗り方が席次と違っていても、紹介の順番が違っていても、そんなに大きな問題ではないと感じます。

臨機応変に、相手にとって気持ちが良いように、その時、その時に「相手のためを思って考える姿勢」がマナーだと思います。

確かにマナーとしては間違っていないけれど、あまりにもその場にふさわしくない言葉遣いや態度は、逆に相手に「慇懃さ」「不遜な」感じを与えてしまうこともあります。

「自分らしく、心をこめて相手への誠意を言葉や身体で表現すること」

それがマナーの本質だと私は、考えています。

何が「正解なのか」と言うことばかりを気にして、自分がどう評価されるしか考えない態度は、それこそ「マナー違反」なのではないでしょうか?