最近は「事業部制」などとして、その事業部が一つの会社のような扱いとなり、全てがそこで完結するような組織にするところもありますよね。

特に大企業ではそのような体制を取るところが多くなってきました。中小企業でも、専門技能などによって、職種・職場が分かれている企業などに多く見られる体制ですね。

そうした背景から、同じ社内にも関わらず、部署同士が没交渉になってしまい、「まるで他社・別会社のよう」な状態になってしまうことがあるようです。

でも、同じ会社同士でありながら、交流が全くなくなり、まるで他社のようになってしまうのは、どうなんでしょうか?

これでは、会社のことが「自分たちのこと」いわゆる「自分ごと」にならない可能性もあります。
危機感を感じている経営者も多いように思います。どうすれば良いのでしょう?

部署間の壁、こんな弊害が・・・

部署間等での交流がないのは、以下のように様々な弊害が起こり得ます。

①情報の共有ができない
別会社のような状態ですと、情報が社内を回らなくなりますね。これは「コミュニケーション不全」に陥る原因になると思います。

②自分の部だけよければ良い・・・サイロメンタリティ状態 
他の部署は、どうでも良い・・・自分のところさえ良ければ!と言うことで、横の横断が何もない。サイロが何本も立っている状態になります。
同じ会社でありながら、他部署のことは何も知らない・・と言う状態ですね。こうしたメンタリティを「サイロメンタリティ」と呼びます。

③連携が出来ないと、無駄な費用も発生する
このような状態で、連携が出来ないと意外と無駄な費用がかかっていることも認識する必要があります。

有効な対策としては・・・

あえて「横串を刺す」施作を考えることが有効です。ぜひ、考えてみてください。

①社内のレイアウトを変えてみる(フリーアドレス制など)
なるべく多くの部署の社員との交流が出来るようにレイアウトを変えるのは、よくある対策です。人工的に交流するように設計するのですね。「まず、やってみる」ことが大切だと思います。

②部門を超えたMTGの実施=コミュニケーションの強化
部門を横断してのMTGは、コミュニケーション強化を目的に実施する企業も多いです。自分たちが抱えている問題以外も、自分ごととして考える機会を持つことは、非常に重要です。

③共通言語の共有化=理念などの再確認
「うちの会社での報告の仕方」と言ったら、「全社員が同じように説明できること」・・・言語の共通化と言います。
と同時に、理念に関しても全社員が同じ意味で捉えているかどうか・・・ここも押さえておくべき点です。

経営陣が意識して対策する必要性

そして何より、経営陣がこの点を常に意識している必要があります。

こうした状態が「放っておいて自然に解決する」ということはありません。

いくら「同じ会社」と言っても、日常的に交流がない状態になってしまうと、自然と「他人事」になっていきます。放置すれば、そのまま「全社のコミュニケーション不全」につながります。

意図的・意識的に対策を考え実施していくことが何より必要です。