こんにちは!上野昭代でございます。

暑かった暑かった今年の夏も終わりました。涼しい秋の風が吹くようになりましたね。秋・・・私は、一番好きな季節です。食欲の秋、読書の秋、芸術の秋、スポーツの秋! 皆さんは、どの秋がお好きですか?

私は、歌舞伎も大好きなのですが、クラシック音楽も大好きです。小さいころからピアノを習い、高校生のときからフルートも習っていました。なので、一時は音楽の道に進みたいな〜と思っていた頃もありました。そして、楽譜は世界共通です。言葉が通じなくても、楽譜を見たら演奏出来る・・・って、素敵ですよね。

ところで、皆さんはオーケストラの演奏会にいらしたことは、ありますか?
そこで必ず目にするのが「指揮者」だと思います。指揮者の仕事は、オーケストラのリーダーとして、みんなをまとめていくのが大きな仕事ですが、あの本番の舞台に至るまでは多くの葛藤があるのです。私は、企業のマネージャーの仕事と似ているところがあるな・・・と思っています。

まず、指揮者というのは、いわゆるオーケストラの団員ではないので、仕事のオファーをもらったところに「出向いて行く」というのがわかりやすいかと思います。常任指揮者といって、そのオーケストラの専属になることもありますが、毎回毎回の演奏会で指揮をする訳でもないのです。多くの指揮者は、オーケストラからオファーがあった段階で、その仕事を受けるところから始まります。

そして最初に訪れる難関が「ファーストコンタクト」。
これは、初めてオーケストラメンバーと指揮者が顔合わせをして、演奏会で演奏する曲を「練習」するのです。つまり、最初のコミュニケーションです。これが最も大事で、この「ファーストコンタクト」でしくじると、結果として指揮者とオーケストラメンバーの「息が合わない」という状況になってしまうようです。
ただ、そこはプロの演奏者なので、私たち聴衆にはなかなかわからないと思いますが、オーケストラメンバーに信頼されないと、次はもう呼んでもらえない・・・という事態になるそうです。つまり、どれだけ信頼関係を構築できたかどうか・・・で良い仕事が出来るか、出来ないか・・・に関わってくるのです。

指揮者は多くの場合、3日ほどの練習で本番を迎えます。「ファーストコンタクト」でオーケストラメンバーと指揮者との間で良い感触が得られると、その後の練習もスムーズで、お互いに力を発揮して非常に良い仕事となり、また次も呼ばれる・・・ということに繋がるそうです。それは、聴衆にとっても嬉しいことですよね!

企業のマネージャーも同じだと思います。自分がリードしているチームメンバーとどれだけ信頼関係が築けているか? そこに信頼関係が結ばれていると、高い生産性とモチベーションが生まれるのです。これからの企業は、兼業を認め、プロジェクト型での仕事が多くなるように思います。そうなると「ファーストコンタクト」が重要になるように感じます。「この人は、どんな人なんだろう?」「どのようにコミュニケーションをとるのだろうか?」といったことが、気になりますよね。

良く新入社員研修では、「第一印象」が大事!と伝えますが、この「ファーストコンタクト」はもう一歩深い、一緒に仕事をしたいかどうか・・・を判断する機会のように私は感じます。もし、オーケストラの演奏会に行く機会がありましたら、マネージャーの仕事・・・と言う目線で指揮者にもにも注目してみて下さい!
またそれとは逆に「指揮者のいないオーケストラ」ということで有名な楽団もあります。その話は、また別の機会に!