「退職の決まった社員との接し方」について、経営者・管理職として悩まれるケースも多いようです。急によそよそしくするのも変ですし、やはり最後まで「双方ともに気持ちよく仕事をする」ことが望まれます。

では、どのようにすれば良いでしょうか?

基本は「普通にする」が一番

まず大前提として、「退職するまでは同じ企業の同じ社員」です。

なので、お互い(退職する社員/そうでない社員)に特に意識することなく「淡々とそれまで通り」が一番良いと思います。

ただ、業務の引き継ぎをしっかりとやってもらわなくてはなりませんので、その点がおろそかにならないようにきちんと伝えておく必要があります。

「ダメな接し方」とは?

「どうせ退職するんだから・・・」という態度で「もう関係ないからな〜」などと、まるで社員ではないような扱いをすることは避けるべきです。

例えば、情報共有をしなかったり、仲間外れにするような態度は慎むべきです。また「裏切られた感じ」・・・というような言動もとるべきではないと私は思います。妙によそよそしくする・退職することを悪く言う、なども同様です。

「退職することをネガティブに捉えて、他の社員と違う扱いをすること」は、取ってはならない態度です。

残る社員・会社自体にも悪影響

なぜそのような接し方が良くないのでしょうか?

そのような接し方をしていると、退職する人以外の社員も嫌な気持ちになり、チームの雰囲気や会社全体の雰囲気が悪くなります。

「退職が決まると、この会社ってこんな扱いをされるんだ・・・」と思う社員も増えてしまい、心理的に安全ではない状況が生まれます。後に残る社員のモチベーションにも影響すると考えます。

また逆に、退職する人も「退職するまでは社員」です。普通に仕事をするべきなのに、「もう社員ではない」というような扱いをされると急に嫌になってしまいます。「それまで、一生懸命に仕事をしてきたのに、最後はこの扱いか・・・」と思わせてはなりません。

そのことが高じると果ては、悪い口コミなど書かれて会社の悪評が立ってしまうこともあり得ます。

こうした点は、経営者として・管理職として、十分に気をつけるべき点です。

退職後も「良い関係」を持てるように

退職したら、その日から「社外の人」になります。

退職後もお互いに良い関係になれるように、気持ちよく「退職の日」を迎えてもらうことが肝要です。「お世話になりました」と心からお互いに言い合える環境を作っていくのも経営者・管理職の役割です。

そのように退職した人は、その後も良い意味で会社に影響を与えてくれるはずだと私は考えます。