上司の指示に対して、明るく・元気よく「はい、わかりました!」と言う部下。
「大丈夫だな」と思って上司が安心していると・・・

「え〜〜、そんなことしちゃったの?!」
「おいおい、わからないなら早く聞いてよ・・・」

なんて経験のある上司の方、少なくないようです。
こんなとき、どうしたらいいのでしょうか?

部下の本音・実情は…?

部下が「わかりました」と言っていても「わかっていない」ケースがある。
上司としては、これを視野に入れておかなくてはなりません。

また、上司の説明を受けて「こうだろう」と思い込んでしまうこともあります。
これは「上司と同じ絵が見れていない」にも関わらず、本人(部下)は全く気づいていないケースです。

もう一つ、「あまり良くわかっていないけど、聞くに聞けない」と言うケース。
部下としては聞きたいんだけれど、「どうしようかなぁ」と思いつつそのまま飲み込んでしまう。つまり…

「聞きにくいなぁ」
「こんなこと聞いちゃいけないんじゃないか」
「『わからない』って言えないよ」
「こんなこと聞いたら何て思われるか・・・」

と言ったことが脳裏に渦巻いて、聞けなくなってしまっているわけです。

上司が心がけたい「伝え方」

では、上司としてはどんな風に伝えていけば良いでしょう。

まずは「どのような成果物を出して欲しいのか」と言う点まで伝えてから、指示を出すようにすると良いと私は思います。
その際、「ゴールイメージ=成果物の具体的な要件」を明確に伝えることがとても重要です。

その上で、部下から「伝え返し」をしてもらうと良いと思います。
たとえば「どのような計画で進めるのか?」「どんな成果物にしようと思うか?」を聞いてみるのが良いでしょう。

同時に「この期限があればやれるだろう」あるいは「この期限までにやって欲しい」と言う「期限」を理由とともにきちんと伝えることが求められます。
つまり「納期はいつまでだよ」ということについて、はっきりと合意を取ることです。

そもそも「人は言う通りには動かない」

ただし、もし「部下を完全にコントロールしよう」と言う考えをもっているとすると、上司側としては過剰な考えです。

部下は人間であってロボットではありません。

自分の思い通りに動くような部下なら、わざわざ「人間」を雇っている意味がなくなります。
上司の思い通りに動くわけではないからこそ、「思いもしなかったような成果」も生み出されると思います。

だからこそ、上司と部下のコミュニケーションは丁寧に、細かく行うことがとても大事な要素だと私は思います。