2020年度に新入社員として入社した人は、入社式もない、歓迎会もない、同期との懇親会もない、いきなりのリモートワークで出社しない・・・と、今までにはない、異例な状況で新社会人としてのスタートだったと思います。
今もなお、コロナ禍が続き、私たちはニューノーマルを模索しながらの日々です。多くのビジネスマンは、仕事の仕方を強制的に変えざるを得ない状況が続いています。このような状況でも4月にまた新しく新社会人が誕生します。
リーダーやマネージャーは「自宅で、部下がどのように仕事をしているのか、どうしているのかわからない」
また、部下からは「質問やわからないことがあっても、いつ、聞いたらいいのか・・・迷う」
などという声も多く聞かれます。人材育成が、大きく変わる節目なのかもしれません。
企業の人事の方からは今までとは違う視点で、特に新入社員の育成についての相談を受けるようになりました。
「ビジネスマナーも必要だとは思うのですが、もっと現実的に彼らをサポートする方法はないでしょうか?」
「2020年入社の人はいきなりのリモートワークで孤独感を感じていて、正直メンタル的にも追い込まれている人もいるのですが・・・」
「同期同士で話をすることも少ないようで、相談相手もいないようなのですが・・・」
こんなご相談には「メンター制度はどうでしょう?」とお答えしております。
ただ、メンター、メンティーを決めて「じゃあ、メンターの人、よろしくね」と丸投げするのでは、せっかくの機会もマイナスに働く可能性があります。
多くの場合、メンターは入社して3〜4年目くらいの若手社員。メンティーは新入社員、という組み合わせが多いはずです。いわゆる若手社員もメンターに積極的な人とそうでない人といます。今は「メンター制度」などと言いますが、かなり以前は「シスター、ブラザー制度」などと言っていた時期もあります。要するに若手先輩社員が、新入社員の悩み、お困りごとの「相談役」になるわけです。
ここにきて、その制度を一旦は辞めていたが・・・、あるいは、初めて導入してみたい、、、という企業が増えているようにも感じます。
その時の最大のポイントは、「メンターをサポートすること」だと私は思います。
なぜ、メンターをサポートすることが必要なのか・・・?
メンターは、自分の業務以外にメンティーの様子を気にかける必要が出てきます。そんな時「どうしてあげたらいいのか?」「悩みごとを相談されたけれど、どのように答えてあげると良いのだろう?」「もう少し、状況を質問したいけれど、うまく聞けないな~」と言ったことが出てくるわけです。
それを一人で何とかしようとメンター自身も悩むわけです。そこをサポートすることが出来れば、メンターも助かりますし、企業全体で「人を育てる」ということが、行われていくのです。
メンター制度を導入する際には、ぜひメンターをサポートする「メンターズメンター」という考え方も忘れないでいただきたいと思います。