今は、投資などを受けて、急速に組織が大きくなる企業が多いように感じます。

それまでは、10人以内で事業を進めていたのが、10人を超え、20人を超え・・・となってくると経営者として「組織を作っていく」ということにも注力が必要になってきます。

では、どのようなことに気をつけていけば良いのでしょうか?

私が長年、中小企業の人材育成に携わってきて感じることは、「人材育成」をおろそかにしては、企業の発展はあり得ない、ということです。

そして、企業が大きく(人数が多くなっていく)過程で、特に「超えなくてはならない壁」が4つあるように感じています。

10人の壁:入っては辞める、が繰り返される

創業メンバーは、2人〜5人くらい・・・というのが多いのではないでしょうか? 

問題として出てくるのは、創業メンバーを入れて10人くらいになるまでは、どうしても創業メンバーのパワーが強いので、入ってきても「辞めてしまう」ということが、繰り返される時期かと思います。

この段階では、「合わずに辞めてしまうのは、ある程度は仕方がない」と私は考えています。
ここでの対策としては、創業メンバーの組織に対する考え方、創業者が目指す組織像をしっかりと持つことが大切だと思います。

20人の壁:これまでの「暗黙知」が伝わらなくなる

ある程度、人の出入りがあるものの、20人ほどの組織になる段階がやがて訪れます。
この時期に問題として出てくるのは、それまで「暗黙知」でやってきたことが、だんだんと伝わらなくなってくることです。

知らないうちに強制的に「押しつけて」しまうことが増えてきてしまう、「とにかく、言われた通りにやっておいて」というようなことが多くなり「期待していた人材が辞めていく」ということにもつながってしまいます。

では、ここで出来る対策はなんでしょう?

まず「暗黙知」を明文化していくことが必要ですね。
それまで、「なんとなく」行ってきていたことをきちんと決めていく。オペレーションも含めてとても細かいと思われることも、みんながわかる「ルールベース」にしていくことが求められる時期だと思います。

40人の壁:「採用のミスマッチ」が起きる

このくらいの組織になってくると、社長が全体を見ていくのも限界になってきます。そして、創業メンバーの影響が希薄化していきます。

こんな時に問題として出てくるのが「採用のミスマッチ」だと思われます。
具体的には、採用したけれど自社に合わない人だった、あるいは、入社した側が合わないと感じてすぐ辞めてしまう、といったことがよく起こる状態ですね。

対策としては、このくらいの組織になるまでに「理念」を作り、「それに合った人材を採用していく」「自社に合った人材、というのはどんな人材なのかを把握しておく」そして、何より重要なことが「採用に関しての考え方(方針)を決めておく」ことが大切だと思います。

100人の壁:社長の目だけでは行き届かなくなる

100人近くになると、組織も大きくなり、人数も増え「社長の目が行き届かなくなる」という問題が出てきます。それは、当然のことだと思います。

対策としては、「部門ごとのリーダーの育成」「きちんと役割分担をして組織を作っていく」「人を見ていく」というフェーズに入ってきます。

ここからは、「社長の力」から「組織の力」へ転換させていて行かないと、その後の発展にも影響が出てくるように感じます。

組織のフェーズに合わせた人材育成が大事

やはり、人数が増えていく段階で、一つ一つ、人材育成を含めて積み上げていくことが、組織を磐石なものにしていくポイントかと思います。

そして、組織のフェーズに合わせて、その時その時に最適な対策をし続ける必要があります。

40人くらいまでの組織であれば、社長のリーダーシップが何と言っても大事。
そして、そこを超えてきた段階では、社内にリーダーを育成していくことが不可欠であると思います。

0

こんにちは。ウイルネス代表の福田です。

前回のブログは、「人材育成とフィットネスは同じ」というお話でした。
リンク:元パーソナルトレーナーの福田が、人材育成に携わるワケ

その中で、人材育成は「脳を変えるトレーニング」ですよ、ということを書きました。
だからと言って、筋トレをして筋肉が大きくなるように、研修をすると「脳がでかくなる」というわけじゃありません(笑)

では、研修で変わるのは「脳のどこ」なんでしょうか?

「使い方・働き方」を変えるトレーニング

前回も書きましたが、人材育成・研修とは「仕事のスキル」のトレーニングです。
そして「仕事のスキル」とは思考や行動の集積です。それを変化・成長させるというのは、思考や行動を司る「脳の働き」を変えることに他なりません。

つまり、「脳細胞そのものを鍛えて変える」というよりは、「脳細胞の働き方・使い方を変える」ということですね。「筋トレで筋肉を鍛えて大きくする」のとは、ちょっと違います。

では、フィットネス(身体)のトレーニングには、そういう「使い方・働き方」を変えるトレーニングがあるんでしょうか?はい、あります。

それが「ファンクショナルトレーニング」というコンセプトです。

古典的トレーニング(いわゆる「筋トレ」)が筋力・筋肉にフォーカスしているのに対し、ファンクショナルトレーニングは「身体の動き方・働き方=機能」を高めることを目的としています。そして「身体全体の発揮する機能=パフォーマンス」を高めるために、骨格・関節・筋肉・腱・筋膜・神経・皮膚など、あらゆる要素がうまく機能するようにトレーニングします。

この「ファンクショナルトレーニング」の考え方が、フィットネストレーニングにおいて「人材育成(脳の働き方をいかに変えるか)」に対応するものだと僕は考えています。

「パフォーマンスピラミッド」という考え方

そんな「ファンクショナルトレーニング」には、人材育成でも役立つ概念がいくつもあります。
今回は、その中から「パフォーマンスピラミッド」という考え方をご紹介します。

上の図で表される3層ピラミッド構造が、「パフォーマンスピラミッド」です。
これは、身体パフォーマンス(さまざまな動作や力の発揮)を支えるスキル構造を示したピラミッドです。

一番上が、最もスペシフィックな「専門スキル」と呼ばれる要素。
スポーツで言えば、特定の競技に必要とされる「競技スキル」です。たとえばサッカーのボールコントロール力や、スキーの滑降技術などを言います。

その下の2層は、専門スキルではない「共通スキル」です。
スポーツなら競技によらず必要となる「身体能力」、スポーツをしない人にとっても必要な「基礎体力」などに当たります。

そのうち、真ん中の層は「定量的に評価できる『量』の共通スキル」。筋力・持久力・スピードなど体力テストで計測可能な力と考えると分かりやすいです。
それに対して、一番下の層は「定量的に測定できない『質』の共通スキル」。動きの安定性や巧緻性、全身の連動性などの「動作の質」と言われる要素です。

この3層構造が下から順に安定して積み上がることで、身体機能がいかんなく発揮される、というのがパフォーマンスピラミッドの考え方です。

仕事における「パフォーマンスピラミッド」とは?

この「パフォーマンスピラミッド」の考え方は、そのまま「仕事のスキル」に適用できます。

まず上層の「専門スキル」は、仕事で言えば特定の職種・業界で必要な「職業スキル」にあたります。たとえば弁護士の法廷弁論スキルや、エンジニアのコーディングスキルなどがあげられるでしょう。

そして下2層は、職種・業界によらず求められる「ビジネス基礎力」にあたります。
中間層の「量の共通スキル」は、書類の作成スピードや語学力など、テストや測定が可能な力。IQや学力といった「認知的能力」と言われる能力です。

そして下層の「質の共通スキル」は、思考の柔軟性やコミュニケーション能力、ストレス耐性など。EQや性格スキルと言った「非認知的能力」と言われる能力に当たるでしょう。

これら3つのスキルが、下から順に安定して機能しうまく連携することで、全体として「仕事のパフォーマンス」が発揮される。
よく考えてみれば、これ自体は「まぁそうだよね」とも言える、ある種「当たり前」の構造ではないかと思います。

ただ、このようにスキルを構造化して考えることで、人材育成の課題や対策を考えるフレームとして役立ちます。

と、ここまで書いたところで、今回は長くなってきたのでおしまい!
では、パフォーマンスピラミッドをいかに活用するか?は「後編」に続きます。

それでは、またぜひお読みください!

0

こんにちは、ウイルネス代表の福田一史です。

実はこのブログでは「初めまして」ですね。
これまでは弊社もう一人の代表・上野の記事のみでしたが、今週から福田も登場します。

元パーソナルトレーナー&パーソナルジム経営

僕がウイルネスに参画し代表になったのは、2015年のこと。その前はパーソナルトレーニングジムを経営しており、更にその前はパーソナルトレーナーをしていました。

ウイルネスは2005年創業以来、企業研修を提供してきた企業ですが、2015年に僕がジョインしてからパーソナルトレーニングジム事業を立ち上げ、昨年2018年に事業譲渡しました。現在、そしてこれからは、人材育成領域に注力していく予定です。

フィットネスと人材育成。

全然関係ない仕事だと言われることも多いですが、僕は全然そう思っていません。

人材育成とフィットネスは、まったく同じ

人材育成もフィットネスも、どちらも「人が変わる」ための方法です。

英語にすれば、筋トレはmuscle development、人材育成がtalent development。
対象とするのが「身体能力」なのか「仕事のスキル」なのかという違いはあれど、それを実践するのは同じ「人間」です。

(余談ですが、筋トレはmuscle trainingじゃないんですね。あと、日本語でも「筋肉トレーニング」と書いてあることがありますが、本当は「筋力トレーニング」です。)

フィットネスのトレーニングは、筋肉や関節に負荷をかけることで、身体がその負荷に「適応(フィット)」し変化します。
人材育成の研修(これも英語ならtrainingですね)でも、様々な課題を与えることで、脳がそれに適応して行動の変化が起きることを期待します。

以前は、脳にはそうした「変化する能力(可塑性)」があまりない、と思われていましたが、今ではむしろ筋肉などと同じように「適応・変化」することが知られています。

「仕事のスキル」とは、思考や行動の集積です。それを変化・成長させるというのは、思考や行動を司る「脳の働き」を変えることに他なりません。

そう考えると、人材育成とフィットネス、まったく同じことだと思いませんか?

フィットネスの切り口で人材育成を考える

フィットネストレーニングには、体系化された科学的方法論が存在します。
その立場から考え直してみると、人材育成・研修のあり方には「ちょっと変」なところが意外とあります。

今後、このブログでも「フィットネス」の切り口から人材育成を考えて、

・研修や人材育成でよくやってるけど、トレーニング理論的には変なこと
・トレーニング理論のコンセプトを、研修に適用するとどうなるか?

と言ったことを書いてみたいと思っています。

何はともあれ、今後ともよろしくお願いいたします。

0

最近、経営者の方に「面談・・・どうすればいいですかね?」ということを聞かれます。

特に「1on1」など、ちょっとしたブーム的なこともあり、「あ〜、うちの会社もやらなくちゃな・・・」みたいな感じで、何も考えずに面談を実施すると多くの場合、失敗すると思います。

では、良い面談はどのようにしたらいいのでしょうか?
今回は4つのポイントにまとめてみました。

ポイント1.とにかく『聞き役』に徹する

まずは「とにかく『聞き役』に徹する」こと!

評価や言い訳は絶対にしないことだと思います。

ついつい「あ〜、それね。それはね・・」と言い訳っぽいことを話し始めてしまったり…
「その件は、こうするといい・・と思っていたよ」とアドバイスしてしまったり…

「社員のためになるだろう」と思って話したことが、実は逆効果で、相手は心を閉ざしてしまいます。「何を言っても、社長は自分の想い通りにしたいんだよな」という気持ちを持たせてしまうのです。

「全て聞くから、なんでも言って」と伝えておきながら、いちいち評価めいたことを言ったり、言い訳をしたりすれば、そこで相手は何も言わなくなってしまいます。

「すべて聞くからなんでも言って」と伝えたのなら、「オープンマインドですべてを聞く」という気持ち・姿勢を相手に伝えることが大切です。

「社員に会社の状況を理解して欲しいんですよね」という経営者の声もよく聞きますが…その場合も、まずはとにかく「聞く」
まず社長から話してしまっては、「すべて聞く気持ち・姿勢」は社員に伝わりません。

そして、面談の中で「相手(社員)が会社のことをどう思っているのか・・・?」を丁寧に聞いていくことが、ポイントです。

面談を行っていくうちに「一緒に頑張って欲しい」「一緒にがんばろうよ」となっていくと大変良いと思います。

ポイント2.社員の「要望」もまずは受け止める

このように社長が相手の話を真剣に、必死に聞いていくと「要望」がたくさん出てくることが多いです。本音で話すからこそ、出てくることです。

社員は、みんな「自分が働いている会社が、よくなるといいな」と思っているのです。よくなるには、こうしたらいいのに・・・などと意外と考えているものでもあるのです。

実はその「芽」を摘んでしまっているのは社長自身だったりします。

そうした要望も、すべて「まずきちんと聞く・受け止める」ことが大切です。

もちろん企業ですので、すぐに変えられること、変えられないことがあります。そこは社員にきちんと理解を求めた上で、「変えられることは変えていくこと」がとても大事です。

その行動・姿勢を見せていくこと。そして、すぐに出来ることがあれば、なるべく早く変えることが、社員のモチベーションにもつながります。

ポイント3.面談の雰囲気や場作りも大切

面談をするときの雰囲気や場作りも大事な要素です。

ちょっとしたことですが、面談の座り方はどうするか?社長の真正面に座ってもらうのがいいのか?社長からみて斜めの位置に座ってもらうのか?
あるいは、面談の場所はどこで行うか?会議室で実施するのか?社長室で実施するのか?それとも別の場所を用意するか?

こうした考え方を「空間管理」と言いますが、そのあたりも面談をするときに考えなくてはならないことです。

「実際に面談をしてみると一人、1時間半もかかりましたよ・・・」とおっしゃる社長もいらっしゃいます。

普段と環境を少し変えるだけでも、面談の質が上がることがあるのです。

ポイント4.社員を「信じる」こと

最終的には、社員を「信じる」ことですね。

社員は、「社長の思い」がわからないのが不安、強いては不満につながっているのです。

社長が社員を信じることで、社員も社長を信じるようになります。
社員との面談は「本気」で、覚悟を持って望むことが大事です。

「本気」で社員の話を聞くことが、会社の成長・社長の成長につながると私は信じます。

0

先日、ある社長からこんなご相談を受けました。

今、このような世の中の状況で、実は会社・・・なかなか大変でヤバイ感じなんですよ。でも、社員は文句ばかりで、こう・・・傍観者のようで、当事者意識など全く持っていないんですよ。どうしたら、社員は当事者意識を持ってくれるんでしょうね?

このように思われている社長さん、意外と多いのでは??と思います。

当事者意識がないのは、「当事者」にしてないから

私は、「当事者意識がない」というのは、「当事者にしていないからなのでは?」と思うのです。

社員を「当事者」にしていますか?当事者にしていないのに、「当事者意識を持って欲しい」と社長がいくら言っても、それは無理な話です。

社長自身が、真実が伝わるように伝えていなかったり、本音で話をしていなかったり、信じて任せていなかったり・・・
原因はいろいろとあるかと思います。

もちろん、社員には伝えることが出来ないこともあるかもしれませんが、どこまでを情報公開するか・・ということを社長が考えていないこともあります。

「いやいや、ちゃんと任せていますよ!」とおっしゃる社長でも、話をよく聞くとそうでもないことも見えてきます。

信じて、任せて、ときに失敗させること

例えば、「任せたよ」と言ってもついつい気になって

「あれ、どうなっているの?」
「ちゃんとやっているの?」
「こうすると、良いと思うけど・・・まあ、参考までに聞いておいてよ。任せたし」

なんて、言ってみたりしていませんか?

あるいは、社員が「これで、どうでしょう」と持ってきた資料に対して、「これじゃ、まずいから・・・実は私も考えていて、やっぱりこっちの方がいいから」などと言って、ひっくり返す。(いわゆる、ちゃぶ台返しをする)

このようなことをされては、社員は「結局、任せてもらえない。社長が好きなようにやればいいんだよ」となってしまいます。もちろん、社長は「良かれ」と思ってやることなのですが、それが逆に働くケースも多いのです。

ただ、社長も「任せる・・・と言ったけど、心配だな」と思うのであれば、「一緒にやろう!」と言って、社員にイニシアティブを持たせながら、進めていくことがあっても良いと思います。

その場合、社長はアドヴァイスをしつつ「人材育成」の大きなチャンスと捉えていくことが必要です。「決して社長の意見を押し付けることなく、社員の考えたことを尊重しながら」というのがポイントです。

また、余裕があるとき、または、どうしてもここは乗り越えて欲しい、と思った時には、あえて「失敗」させることも必要です。
その場合、必ずフォローをすることを忘れずに行ってください。(フォロー役は、必ずしも社長でなくても良いと思います!)

経営者側にも余裕が必要

当事者意識を持って、働いてもらう・・・というのは、コミュニケーションを含めての「人材育成」だと思います。
そこを疎かにしていては、いつまでたっても当事者意識を持った社員は、現れません。

ただ、社長にも余裕が必要で、余裕がないとつい怒りや苛立ちにつながります。
どんな大変な時でも、「余裕を持つ」ことが出来るように自分をコントロールする術も持ち合わせていくことも社長の仕事なのかもしれません。

0

こんにちは! 上野昭代でございます。

人生は、出会いと別れの繰り返し・・・と言います。(演歌の歌詞のようですが・・・笑)
知人とのお別れは、やはり寂しいですね。でも、年齢からかだんだんとその「お別れ」が増えてきたように感じています。人間、生まれた時から死に向かって歩き始めるわけですから仕方ないのですが・・・だからこそ、1日1日を大切に生きること、そして「生きている間のプロセス」が大事で、意味があるんだと思います。

先日、私が社会人になって最初に「仕事」を教えていただいた先輩が、急逝されました。
もう40年も前になりますが、某非鉄金属メーカーに就職した私が配属されたのは「海外原料部」。つまり、海外から鉱石を買い付けることが主な仕事の部でした。多くは「商社」を通して買い付けていたのですが、一部、自社で直接、輸入している鉱石がありました。その直接、輸入する鉱石(銅鉱石)の担当として、結婚退職される(当時は、寿退職・・・と言ってました!)先輩の後任として配属されたのです。

L/Cを開いたり(今もあるのかな?)、インボイスを作り、船積み書類を作り・・・といういわゆる「輸入の手続き」の仕事から、支払いの手続き、書類管理、自社の精錬所から送られてくる鉱石の分析表の含有量を基にassay reportを作成する、はたまた、交際費、課員の出張費の計算などが、私の担当の仕事でした。パソコンのない時代、全てが「手作業」。覚えることがたくさん!! 当時は、銀行にも何度も足を運んで仕事をすることも多かったです。

しかも先輩が退職するまでの3週間ほどで、全てを覚えなくてはならず、メチャクチャ大変な思いをしたことを良く覚えています。計算も一つ一つ、電卓で計算するわけで(今のように計算式を入れれば、パッと出る・・・なんてことはないのです)間違ったり、するわけですよね・・・
そうそう、話は逸れますが、海外から入ってくる連絡事項も「テレックス」。細長い紙に、ポチポチと穴があいて、そのポチポチがあいた暗号のようなものを読み取り、英文にすることが出来る、すごい課長がいたりする時代でした!

ある日、あまりにも切羽詰まってしまっている私をその先輩は、ランチに誘ってくださいました。その時にかけられた言葉が今でも忘れられません。
「この仕事は、細かいし、覚えるのは大変だけど、あなたなら大丈夫。焦らず、ゆっくり覚えれば問題ないから。私も最初、とても大変だったけど、その時よりずっと出来ているから。仕事は、どんな時も丁寧にやれば、それがプロの仕事になっていくと思う」と言われました。
その「丁寧な仕事」という言葉が、今でも私が仕事をする基本になっているように感じます。不安で仕方なかった私は、この言葉で落ち着いて仕事が出来るようになったと記憶しています。そして「プロの仕事」というのは、いつ、どんな時でも丁寧だ・・・と、今も感じています。

何でもそうかもしれませんが、特に仕事に関しては、最初に習った「その時の環境」「教えてもらう人」などによって、その後の仕事に対する考え方、あり方に影響を与えるものだな〜と思います。なので、新入社員を受け入れた部署は、不安な気持ちでいる新入社員に寄り添ってあげてほしいと、私はいつも思います。

私は、幸運にもとても良い環境、そして人に恵まれて社会人としてのスタートを切ることが出来ました。今、この仕事、人材育成の仕事に携わっているのも、伏線にはこの時の経験があるのかもしれないな〜と、先輩とのお別れで改めて思うと同時に心より感謝しております。

ある意味「原点回帰」と言うのでしょうか?仕事をする環境、そして、どんな人と仕事をするのか・・・?それは、自分の仕事の成果をあげていくため、そして自分の人生を考える上での原点なのかもしれません。

0

こんにちは! 上野昭代でございます。
今年も秋が深まってまいりました。あちこちから紅葉の便りも聞かれますね。

先月、3年ほど前に「組織づくり」をお手伝いした企業の社長さんと久しぶりにお目にかかりました。その当時は「理念」の策定とリーダー候補の方の研修などをやらせていただき、約1年ほどご一緒に学んだ思い出があります。「会社の強み」をみんなで考えたり、「会社の未来」「どんな会社になっていくといいか」・・・といったことをみんなで出し合いました。そこの企業は「測量会社」なのですが、それまで私は「測量」って、よく道路などで「望遠鏡のようなものを覗いてメジャーで測っている仕事」が主な仕事・・・と思っていたのですが、お話を聞くと実は非常に奥の深い、そして、体力も知力も必要でまさに「日本の国土を守っている仕事」だと感じました。

例えば、夏の仕事としては、山の奥深く、機材を持って人が通らないような道を通り、ダムにたどり着き、そこからボートを下ろしてダムの中央の水深を測る・・・といった仕事があります。当然、車では行かれない場所なので、測量機材を持って歩いて山を登り、天候の情報も気にしつつ、、蛇などに噛まれないように注意をしながら山を歩き、ダムの測量をしてくる・・・といった想像するだけでも、大変な仕事だということがわかります。また「海の測量」というのもあるそうで、それはモーターボートで海に出て、海の測量するそうです。ですので、免許も「測量士」はもちろん、「小型船舶操縦士」「港湾海洋調査士」など多岐にわたる資格がこの仕事には必要とのことで、社内勉強会なども今は、活発に行っていらっしゃるそうです。今は、ドローンを使った測量も多くなってきているそうで、特に災害があると、実は、一番最初に現場に入って「測量」するのも測量会社の仕事だそうです。私たちの知らないところで、本当に昼夜問わず、仕事をされている、ということをこの会社に関わらせていただき、私は学ぶことができました。私はこの仕事をしていることで、今まで知らなかった業種、業態での奥深い仕事の様子や状況を知ることができ、いつもとても感謝しています。

私がお邪魔していた時から3年が経ち、会社の様子をお話くださったのですが、社長曰く「とても変わった!」とのことで、興味深くお聞きしました。私がお邪魔しなくなってから、「理念」をもう一度、見直したり、新たに行動指針を作ったり、インターンを受け入れたり、あるいは、会社の目の前にある小学校6年生向けに「測量教室」をやったりしているうちに、社内にとても活気が出てきた・・・とのことで、社長から「社内がそうなるきっかけ、というか、素地を作ってくれたのが上野さんなんですよね」と言われ、私にとって「最高のお褒めの言葉をいただいた」と思い、とても嬉しく思いました。まさに、私が目指していることがここで、私の、というか弊社の手が離れてからの発展が何よりも嬉しく思うのです。それまでは、新卒の採用にも苦労されていたのですが、今では、新卒の採用もでき、しかも「ホームページを見て」と言って応募してきてくれる学生さんもいるそうです。

私は、世の中がこれだけ目まぐるしく動いているので、人材育成や会社の組織づくりもそれに合わせて、進めていくべきだと考えています。ただ、基本となる根幹をしっかりと作ることで、経営者の方が揺るぎのない自信を得られ、それが信念となり社員の方にも伝わっていくのだと思います。その根幹を経営者の方と一緒に作るのが私が目指している仕事で、今回もそのことが現実になっているお話を伺い、とても嬉しい時間を過ごすことができました。

0

こんにちは! 上野昭代でございます。

よく交流会などに参加して名刺交換をすると、「◯◯さんですね。御社のお仕事は、どのようなことをなさっているのですか?」
・・・「なるほど、そうですか!」・・・「ところで、上野さんの人材育成のお仕事、というのは??」と聞かれます。
私が良くお答えしているのは、

「企業にお伺いして社員の方に研修をさせていただいたりしています。たとえば、わかりやすいところだと、新入社員研修とかリーダー研修とか」
「ああ、そうなんですね。つまり、社員のスキルを上げたり、なんかこう、、、チームワークを良くするコツ、みたいなことですね」
「そうですね。専門技術ではないところ。つまり、人に関しての部分を担っています」
「なるほど! なるほど!」
「最近は、大きなくくりで、専門職・・・たとえば、漆職人とか宮大工さんといったような職人さんの技術を磨いて行く。あるいは、ITでプログラミング技術を身に付ける、といったことも人材育成、と言う場合が多くなって来ていますが、私は専門技術を身に付ける以外のところ、おっしゃったように社会人としてのスキルを身に付ける、とかチームワークの力を上げるにはどうしたら良いか、、、と言ったところのお手伝いをしているのです」
「良く、わかりました〜!」

といったような会話が繰り広げられます。そして、その後「実は、弊社の社員のコミュニケーションがうまくいってないように感じるんですよね・・・」と言ったご相談を受けることも意外と多いのです。

社員の方が集合して研修をする・・・ということももちろん行いますが、会社として、どのような課題があり、理想の姿はどんな感じか? 会社の理念は浸透しているのか? その会社の良いところを活かし、改善するともっと良くなることは? といったことを一緒に考え、社員の方がそれに沿った行動が出来るように一緒に道を作って行く・・・、このようなことが私が行っている「人材育成」です。

では、どのように進めて行くのか?を少しお話したいと思います。多くの場合、経営トップの方、場合によっては、人事担当者の方とお話をすることがほとんどです。先ず、「どのようなことでお悩みなのか、あるいは、困っていること」を伺います。その中から一番に手をつけて改善しなくてはならないこと・・・それは、改善が必要なチームかもしれませんし、部署かもしれません。あるいは、経営トップ=社長さんかもしれません。そのあたりを一緒に考えて参ります。でも本当のことを言うと、ほとんどが「社長さん」なんです。笑 社長との面談を何回かしていくうちに「社長さんご自身が、迷われていたり、方針が明確でなかったり、どういう会社にしていきたいのか?の軸がなかったり、社長の言動が一致していない・・・(ご自身の中では一致していても、他からみるとそうではない・・・)」ということが意外と多いのです。そのことが原因で社員も迷っている、モチベーションが上がらない、といったことが多く見受けられます。でも、社長は「方針も伝えているし、いつも言っている」とおっしゃるのですが、そこが『伝わっていない』ことが実は多いのです。

このようなことを紐解きながら、では実際に何を、どうしていくのか?という点を明確にしていきます。それが、社長の考え方や伝え方の変革なのかもしれませんし、社員全員の研修なのかもしれません。あるいは選抜されたチームへのアプローチかもしれません。

わかりやすくいうと、今ある土壌を1度掘り起こして、その企業が持っている良い点を活かして、さらに良くなるような「土壌作り」をしていくことを私は大事にしています。
固い土の畑を上の部分だけ鍬を入れて、一時的にやわらかくしても、また固くなってしまい、同じことが繰り返されてしまう・・・畑の深いところにまで鍬を入れて、1度掘り起こし、不要な石を取り除いたり、栄養を与えたりすることで、良い土壌が出来、実りが増えて行く・・・ということと一緒のように感じています。

掘り起こすのは、勇気がいりますが、「そこを一緒に乗り越えて行きましょう!」「私は、常に伴走していきますよ」ということに私は力を注いで参りたいと思っております。

0

こんにちは! 上野昭代でございます。

さて、私が何故、この仕事をするようになったのか・・・?
今回はそんなお話をしたいと思います!

私の「講師」としてのスタートは、「パン教室」の講師です。笑
私には一人子どもがおります。(その子どもも、すでに30歳を過ぎていますが!) その子が小さい時に、アトピー性皮膚炎でした。とてもパン好きな子だったので、手作りでパンを作れば、添加物も入らないし・・・と思い、当時、住んでいたマンションの友人に誘われて、軽い気持ちで「手作りパン教室」に通い始めました。3か月で初級クラスが終ったのですが、そのまま中級〜上級〜師範科・・・と進み、卒業した時に「1クラス、担当してみませんか」と言われたのです。

迷ったのですが・・・挑戦してみよう!と思い、お引き受けして、初級クラスを担当することになりました。レシピ通りに進めて行けば、何とかなるはずが・・・そうでもないことが、毎回起きました!笑

一番、私を悩ませたのは「成型」です。 焼く前に、発酵したパン生地を分割して、成型する工程があります。説明して、実際に成型するところを見てもらっても、クラスの中に必ず違う形にされてしまう方がいらっしゃるのです。

「人に伝えることの難しさ!」を初めて体験しました!

「わかりやすく伝える」「理解出来るように伝える」・・・ここの勉強をしないといけないな〜〜と思いました。ただ、そんな勉強が出来るところはあるのだろうか?? 当時は、パソコンで検索・・・なんて、まだ出来ない時代です。いろいろと探して、行き着いたのが、NHKの放送技術研究所が主催している教室でした! アナウンサーのOBの方が、「わかりやすく伝える〜ことば塾〜」「朗読教室」「アナウンサー志望の学生向けの教室」「司会のポイント」などを開いていたのです。その中で、私は「ことば塾」の教室に2年ほど通い、物事をわかりやすく、理解しやすく伝えるスキルを勉強しました。

「なるほどな〜」と思えることが毎回あり、そのころから「ことば」が気になり、「ことば遣い」が気になり、「伝える」ということが非常に楽しくなって来ました。そしてその頃、初めて「研修会社」というものが存在することを知りました。私が、大学を卒業して入社した頃は、人事部のお局様のようなお方が、マナー研修と称して、「お茶の出し方」「歩き方」など1時間くらいの研修を行って下さったように記憶しています!笑

「研修もアウトソーシングする時代になった」ということは、私にとって衝撃的なことでした。そんなある日、「研修会社」の人材募集記事を新聞で見つけました。「先ずは、応募してみよう」と思い、履歴書を提出してみました。運良く合格し、小さな研修会社でしたが、私がこの世界で一歩を踏み出すことになりました。

0

こんにちは! 上野昭代でございます。
今年も内定式が終わりましたね。来年4月の入社にワクワクしている学生さんがたくさんいるといいな〜〜と思っています。

多くの企業では、入社式が済むと社会人としての研修が始まります。弊社も業種・業界問わず「新入社員研修」のご依頼を多くの企業様から頂戴し、毎年、フレッシュな社会人の皆さんと学びの場を持っています。そこで今回は、弊社の「新入社員研修」の特徴をお話ししたいと思います。

新入社員研修・・・というと、どのようなイメージがありますか? あるいは、どのような研修を受けた記憶がありますか?
私も初めて社会人となった時には研修を受けました。ただ、もう何十年も前で(笑)、当時は人事部のちょっと年配の女性(俗に言う、御局様!)から「お茶の入れ方・出し方」「コピーの取り方」「ファックスを送るときの注意」「応接室での席次」などを半日くらいで研修を受けたように記憶しています・・・その後は、「OJT」で配属先の先輩からすぐに仕事を教えて貰う、すぐに実戦の場だったように記憶しています。

現在は、多くの企業でとてもきめ細やかな受け入れのための研修プログラムが構築されていると思います。弊社の研修は、もちろん各企業の人事担当者の方と打ち合わせをしてプログラムを作っていくのですが、「考える」「行動してみる」「振り返る」と言うこの繰り返しが、全てのワーク等に組み込まれているのが特徴かと思います。
特に「やってみてどうだったか?」の振り返りに重点を置いています。いわゆるビジネスマナーは、知識として持っていることは、新社会人の自信に繋がりますのでプログラムにも入れますが、それと同時に「仕事の進め方」「コミュニケーション」などの「マインド構築」にも時間をかけて研修を行っております。事例を使って考えてみたり、ビジネスゲームにチームで挑戦したり「座って講義を聴く」と言うものではなく、研修全体が体験していくことに視点を置き、出来る限り、現場での仕事のイメージがつくように工夫をしております。

ですので、講師も想定外のことが起きた時、あるいは、今までにない結果が出た時など、常に臨機応変な対応が求められます。そして、何より講師が経験してきたことを適切に研修の中で、講師自身の事例を話すことを盛り込んでいくようにしています。実際、私も「私が新人の頃に、こんなことがあって、失敗してしまったのよ・・・」などと言う話をするときには、受講生が非常に興味深く話を「聴くんだな」と言う体験を何度もしています。

これから、世の中が大きく変わっていくと研修のスタイルも変化していくように感じますが、「人(社会人)として、どう行動すべきか?」と言うことを考え続けることは、研修の中で伝え続けていきたいと思っています。

0