ベンチャー企業様などで、最初は創立メンバーの数名でスタートしても、企業が大きくなると同時に社員もだんだんと増えてきます。

そんな時によくご相談されるのが、こんなお話です。

「リーダーが必要になってきました。今いる社員からリーダーを育てるのが良いか、あるいは外からリーダー人材を入れるか・・・迷っています。どちらがいいんでしょうね??」

みなさんは、どう思われますか?

可能な限り、今いる社員を育てる方がベター

ケースバイケースだと思いますが、基本、今いる社員を育てていく方が良いと思います。

特に、何も言わずに、いきなり外から引っ張ってくると、既存社員が「信頼されていなかった」と思ってしまうことがあります。
その場合、新しく入ってきたリーダーとの関係も思わしくない状態になる可能性があります。

そうなると、せっかく、企業が発展するチャンスであるにも関わらず、人間関係で歪みが生じ、その修正に時間を取られる場合も出てきます。

最悪、社員が辞めていくことに繋がることもありますよね。

私は、基本、今いる社員の中からリーダーに育てていくのが良いと考えます。

まず「リーダー」に期待する役割を明確にする

まずは、会社として「リーダー」に期待する役割を明確にすることが大切です。

その上で、該当する社員に「リーダーになってほしい」ということを伝えていきます。そこは、具体的に会社として望ましいリーダー像を伝えることが、重要です。

時間がかかるかもしれませんが、会社としてリーダーにふさわしいと考える社員に、アプローチをしていきましょう。

しかし、そこまでしても、結果として該当する社員全員から「リーダーになりたくない」と言われてしまったら、、、

その時に初めて「外からリーダーを入れることを考える」というフェーズになると思います。

ただし、そもそも誰も「リーダーになりたくない」という組織にしてしまっていること自体、ものすごい問題だと思いますが・・・

外から新しくリーダーを入れる場合の注意点

小さな組織での状態で、社長の知人、友人をリーダーに引っ張ってくるのは、本来は避けるべきだと思います。

社長とリーダーの間があまりにも近くなり過ぎ、社員との間に溝が出来る可能性もあります。

社長と社員が十分に意思疎通が出来ていれば別ですが、そうであるなら「リーダーになりたくない」という社員はいないはずです。

ただ、どうしても外から入れるリーダーが、社長の知人、友人であるならば、リスクがとても高いことを認識し、社長は社員の方とよくコミュニケーションを取る必要があります。

同時に、外から入れた社長の知人、友人の方とも距離感を大切にし、知人、友人という立場から「社員である」という認識を双方がきちんと持つべきだと思います。

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いよいよ来週は新年度ですね!
新入社員の受け入れ準備に追われている会社も多いことと思います。

最近は、やっと採用した新入社員がすぐに辞めてしまう・・・と言う話をよく聞きます。

また、辞めてしまうのではないか・・?と不安に思い、注意や指導の仕方をどうしたら良いのかわからない・・・と言うご相談をいただくこともあります。

全社を巻き込んだ環境作りが大事!

新入社員の受け入れに際しては、受け入れる側がビクビクする必要はないと思います。

それより「一緒に頑張ろうね」「何か、困ったことがあったら言っていいんだよ」と言う環境を作ることが何より大切であり、そのことを伝えることだと思います。

それには、「どのように受け入れたらいいか」を全社員で共通認識を持つことが、必要です。

コンスタントに新卒社員を採用していない企業では、「一部の幹部社員や総務部」など、採用に関わった部署のみで対応しがちになってしまいますが、「どんな社員が入社してくるのか?」と言うことを事前に社内で情報を共有して、「全社で取り組む」と言う環境を作って欲しいと思います。

以前、某企業で「何年ぶりかで採用した新入社員を総務部の人のみが一生懸命に面倒を見ていて、他部署の人は無関心になってしまっていた結果、せっかく採用した新入社員が半年ほどで退職してしまった」と言うことがありました。

既存社員には、「会社全員で新入社員を受け入れる」と言うことを伝え、全員が同じ思いで受け入れていくことが大切だと思います。

メンター制度などの仕組み化

「全社員で受け入れるよ」と伝えたからには、それを実践していく仕組みも作らなくてはなりません。既存社員も「そうは、言われてもどうすればいいの?」となってしまいますね。

新入社員には、メンター(先輩)をつけてあげることも良いかと思います。

メンターの役割は、「新入社員の相談相手になる」。つまり、何かと話せる存在になることです。その役割を既存社員が担う仕組みを作るのが良いと思います。

メンターはどんな人がいいのか?

メンターになるのが2年目くらいの社員だと、まだ自分もいっぱいいっぱいだったりすることもあるので、ちょっと余裕が出たくらいの社員がベターかもしれません。

その意味でメンターに適しているのは、新入社員よりも3〜4年くらい上の社員かと思います。

そして、会社・職種にもよりますが、他部署の社員が良い場合の方が多いかと思います。全く同じ部署だと言いにくいこともありますからね。

個人の相性も重要ですので、できるだけ、お互いに相性の良い人を選んで、メンターになってもらうのが、良いと思います。

管理職&経営者の役割

新入社員の受け入れ・メンタリングの様子は、管理職&経営者もしっかりと見ていることが重要です。

そして、管理職や経営者は「人材育成」の観点を知っておく必要があります。
例えば、管理職も「メンターの経験をする」など人材育成の基本的な考え方を身につけるべきだと思います。

こうしたことを知らずに、経営者や幹部が「鶴の一声」で口出しをしてしまうと、せっかくの仕組みが効果を発揮しないこともあり得ます。

経営者・管理職を含めた会社全体で、社員「どう育てたいか」「どう育成していくべきか」と言う共通認識を持つことが、何より重要だと私は思います。

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こんにちは!ウイルネス代表の福田一史です。

前々回の「人材育成を「パフォーマンスピラミッド」で考える(前編)」の続きです。
そもそも「パフォーマンスピラミッド」ってなに?という方は、前編からお読みください!
リンク:人材育成を「パフォーマンスピラミッド」で考える(前編)

スポーツにおいてもビジネスにおいても、「パフォーマンスピラミッド」の状態は大きく3つのタイプに分けることが出来ます。そして、そのタイプによって、起こりやすい課題やトレーニングの方向性が異なってきます。

今回は、この「パフォーマンスピラミッドの3タイプ」をご紹介します。

アンダースキル型「成果の出ない意識高い系」

1つ目は「アンダースキル型」。
共通スキルは低くないものの、専門スキルが低く成果が出ないタイプです。

一言で例えると「成果の出ない意識高い系」でしょうか。
自己啓発本やビジネス書などは読み漁っているものの、仕事の成果にいまいち結びつきません。

スポーツで言うと「トレーニングオタクの二軍選手」のイメージ。最新トレーニング理論などは良く知っていてジムワークは出来ているが、競技力自体が足りないタイプ。

このタイプに必要なことは「仕事しろ」です。

業界・企業・職種に特有の専門スキルを身につける必要があり、これらは実際の仕事を通じて獲得しないといけないスキルです。専門的な知識のインプットはしながら、先輩・上司などによるOJT・メンタリング・コーチングを通じて、専門スキルを高めていくといった介入が効果を出しそうです。

また、これまでとは全く異なる業界に転職をした直後なども、アンダースキル型の状態が起きやすくなります。

この場合は、業務特有のスキルをキャッチアップできればパフォーマンスは上がるようになります。新しい環境からも「素早い学習とキャッチアップ」が出来る人については、あまり心配はいらないでしょう。

ただ、「全く別の環境に飛び込んでキャッチアップする」という経験がこれまでにない人の場合、受け入れ側でサポートが必要になって来ます。

アンダーパワー型「地頭のいい新卒」

2つ目のタイプが「アンダーパワー型」。
「量」の共通スキル、仕事のスピード・量をさばく能力などの「パワー」が足りない状態ですね。

一言で例えると「地頭のいい新卒」
ポテンシャルはあるものの、仕事をバリバリこなすことはまだ出来ません。

スポーツで言うと「高卒ルーキー選手」。ポテンシャルはあるけれど、フィジカルの強さが単純に足りないタイプ。

アンダーパワー型は、ある意味「誰しも通る道」です。

基礎的なビジネススキルを、着実に身につけていくことで解決していきます。ビジネスで必要とされる「基本フォーム」をインプット・実践・改善・習得していくプロセスが必要ですね。

この段階では「出来ない」のは当たり前。
「出来ない」という結果にフォーカスし過ぎず、基本フォームから崩れている点に気づいて修正していくことが大切です。

ただ、それを自分だけで気づくことはなかなか難しいので、適切にフィードバックが出来るメンター/トレーナーの存在が重要になります。

オーバーパワー型「体育会系の敏腕営業マン」

最後のタイプが「オーバーパワー型」。

一言で例えると「体育会系の敏腕営業マン」です。
「量」の共通スキルに対して、思考の柔軟性やコミュニケーション、ストレスコントロールといった「質」の共通スキルに低い部分があります。

実はこのタイプ、基本的にパフォーマンスが高いです。
「別にパフォーマンスが高いなら問題ないのでは?」と思いがちですが、そうとも言えません。

このタイプは、スポーツで言うと「怪我の多い一流選手」。元プロ野球の清原選手のようなイメージですね。パワーも競技力もある一流選手ですが、自分のパワーをコントロールしきれず怪我がちでパフォーマンスが安定しない。

仕事における「オーバーパワー型」も同じく、バリバリ仕事が出来て結果も出しますが、異動や昇進などの環境変化に対して適応できないと問題が表面化してきます。

「症状」として表面化する形はケースバイケースですが、例えば部下に対するハラスメントや自身のメンタル不調などが、よくあるケースです。

「オーバーパワー型」はパフォーマンスが高いだけに、問題が表面化するまで課題の存在自体に気づくことが難しい。更に実際に問題が起きていても、それまで成果を出してきた「成功体験」があるため、周囲も本人も「オーバーパワー型」の状態に気づかないことが多くあります。そのため、表面化した問題にのみ個別に対処してしまう。

でも、表面化した問題はあくまで「症状」であって、根本的には「質」の共通スキルが低いという原因をなんとかしないと解決しません。

「質」の共通スキルは、スキルである以上高めることが出来ます。ただし「量」の共通スキル以上に、自分だけでは気づき・学ぶというプロセスに困難が伴います。

弱みや失敗を自己開示できる心理的な安全性、適切なフィードバック、といった周囲の環境・関係性が不可欠です。

もし職場でそうした環境を望むことが難しければ、個人コーチによるコーチングを受けるといった手段も有効です。

全体像の把握して、優先順位をつけることが大事

今回ご紹介したタイプ分けは、パフォーマンスに影響を及ぼす課題の全体像を掴み、ざっくりしたスクリーニングをするのに、大変便利で有効な考え方だと思います。

それによって、個々の課題に対症療法をするのではなく、全体像を把握して優先順位付けが出来ることが大きいですね。もちろん、このタイプ分けだけでは不十分なので、スクリーニング後により詳細なアセスメントが必要です。

「木を見て森を見ず/森を見て木を見ず」、どちらにもならないことが大切ですね。

さて、今回はここまで。ちょっとボリュームが多くなりすぎました…。
それでは、またぜひお読みください!

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先日、部下を数人持っている管理職の方から、

「機会を見つけては、部下に仕事を任せるようにしているんですが、なかなかこちらが思うような力がつかない。やる気がないんでしょうか?どうしたらいいのでしょうね??」

と質問がありました。今日はその時にしたお話をご紹介します。

行き当たりバッタリで、仕事を任せていませんか?

「これくらいなら、やってもらおうかな」「このくらいなら、出来るだろう」と思って、全体像を伝えずに部分的に任せるだけになっていないでしょうか?

場当たり的に「自分が忙しいから」などの理由で、仕事を任せていると、部下はどうなるか…?

「言われたこと」「与えられたこと」を「こなす人」になってしまいます。

なぜなら、言われたことだけやっていれば「上司は機嫌が良い」し、部下自身も「その方が楽だから!」。そして、それ以上のことを上司に聞いても「いいから、やっておいて」となってしまいがちです。

これでは、部下は成長もしないし、力もつきません。

不完全で良いので「まず育成計画を作る」

本当に「力をつけて欲しい!」と思うなら、まずきちんと「育成計画」を立てるべきだと思います。

例えば…

「どこまで出来るようになって欲しいのか?」
「どんなステップで成長して欲しいのか?」
「同じ部のどの先輩を目指して欲しいのか?」

といったことを明確にしていくべきです。

本来は、会社としての育成計画があればなお良いのですが、それがない場合(上司裁量)は、上司がまず「グランドデザイン」を考えるべきです。

この場合、「それが正解かどうか」はともかく!まずは不完全であっても「プランを持つ」ことが大切です。

例えば、部下が3人いれば三者三様で皆違うはずです。一人ひとりに合わせて育成計画を考えることが、本来の「上司の仕事」だと思います。

実際の育成プロセスの進め方は?

実際の育成プロセスでは、まずはじめに「育成プランの全体像」を伝えることが大切です。(意外とここを伝えずにいる上司の方が多いのです。)

最終的な「ゴール」が見えるように、それを部下が想像できるように。部下の目線を理解した上で、目指すゴール・目標を伝える必要があります。(「部下だった時の目線」を、上司の方はもう忘れているかもしれませんが、ぜひ思い出してください!)

育成目標については、部下に問いかけること(=本人がどうなっていきたいのか?)や、部下と一緒に考えることをしてみても良いと思います。こうしたプロセスは、部下の「ちゃんとみてもらっている感」につながり、それだけで人は育ちやすくなります。

その後、目標に達するまでのプロセスを良く「見守る」ようにしてください。
そして、一定期間ごとに「フィードバック」をしましょう。
同時に、日常的な細かい「声がけ」も大事であり必要なことです。

ただし、「フィードバック・声がけ」というのは「口を出す」ことではありません。(ここの違いが非常に重要ですが、上司の方にとっても一番難しいところかと思います。)

短期的なゴールに対しては、現状を確認しながら。部下が相談したりアドバイスを求めたりしやすいように声をかけます。

部下を責めたり追い詰めたり、「そうやらずにこうすれば?」などと言ってしまうことは、良かれと思っていても逆効果になってしまいます。そうした「口出し」は適切な助言ではありません。部下が育つ機会を奪ってしまい、結果として「本末転倒」になることが多く見受けられます。

かように「部下の育成」というのは大変手がかかります。
人を育てていくには、一朝一夕にはいかないことを肝に銘じてください。

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こんにちは。ウイルネス代表の福田です。

ウイルネス創業者の上野が、ずっと掲げているビジョンは「働きやすい職場を作る」というものです。

でも、どうして「人材育成」の会社が「働きやすい職場を作る」ことになるのか?よく考えると自明のことではありません。

そこで今回は、「働きやすい職場」について深掘りして考えてみました。

「働きやすい」とはどういうことか?

そもそも「働きやすい」ってどういう状態でしょう?

ちょっと逆を考えてみて、「働きにくい職場」がどんなものか想像してみます。

・いつも様々な障害が立ちふさがっている
・日常の仕事がうまくいかない
・何事もスムーズにいかない

そんな感じでしょうか?なんとなく想像はつきますね。
「それ、うちの会社!」という方もいるかもしれません…^^;

しかし、問題が起きなければ「働きやすい」でしょうか?
常に障害・ハードルが一切起きない仕事や職場があり得るでしょうか??

まぁ、ないでしょうね。

どんな仕事であれ、どんな職場であれ、いつでも問題や課題は起きてくるものです。
世界はいつも一定ではなく変化するものゆえ、原理的に問題は起きます。

働きやすい=問題を乗り越えやすい?

では、そのように必ず起きてくる様々な問題を「乗り越えやすい職場」ならどうでしょう?
そういう職場は「働きやすい」と言えるか?

うん。これは、なかなか良い線行ってるんじゃないでしょうか。
問題を乗り越えやすい、上手く克服するためのサポートがある環境。なんだか「働きやすい」感じがしますね。

でもここで、「乗り越えるだけで良いのか?」という疑問が生まれます。

起きた問題を一つ乗り越えただけでは、いつか同じ問題がまた起きてしまいますね。
そうなると、問題を乗り越えた上で、そこから教訓を得て変化する=「学び」が必要だと言うことが分かります。

問題が起きる→それを克服する→そこから学びを得る

これによって、一時的に問題を乗り越えるだけでなく、同じ問題が起きないようになります。個人もチームもレベルが上がり、より困難な課題に挑戦できるようになります。

このプロセスを繰り返し続ける職場が「働きやすい職場」と言えるのではないでしょうか?
しかも、こうした職場は必然的にパフォーマンスが上がり、企業も個人も高い成長性を持つことになります。

「働きやすい」とは「学び」が得られること

ここまでの考えをまとめると、

「様々な問題を乗り越え、そこから学びを得やすい職場」

そういう環境のことを、「働きやすい職場」と言えそうです。

これは、なにか一つ施策を行えば手に入るというものではありません。

・企業の制度
・チームの文化
・働く人々の関係性
・個人の意識や行動

などなど、重層的に様々な要素が組み合わさって実現されるものだと思います。

ただ、いずれにせよ「学び」がキーになることは間違いありません。
そして、今強く言われる「働き方改革」についても、「学び」に焦点を当てることが本質につながるのではないかと思います。

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今は、投資などを受けて、急速に組織が大きくなる企業が多いように感じます。

それまでは、10人以内で事業を進めていたのが、10人を超え、20人を超え・・・となってくると経営者として「組織を作っていく」ということにも注力が必要になってきます。

では、どのようなことに気をつけていけば良いのでしょうか?

私が長年、中小企業の人材育成に携わってきて感じることは、「人材育成」をおろそかにしては、企業の発展はあり得ない、ということです。

そして、企業が大きく(人数が多くなっていく)過程で、特に「超えなくてはならない壁」が4つあるように感じています。

10人の壁:入っては辞める、が繰り返される

創業メンバーは、2人〜5人くらい・・・というのが多いのではないでしょうか? 

問題として出てくるのは、創業メンバーを入れて10人くらいになるまでは、どうしても創業メンバーのパワーが強いので、入ってきても「辞めてしまう」ということが、繰り返される時期かと思います。

この段階では、「合わずに辞めてしまうのは、ある程度は仕方がない」と私は考えています。
ここでの対策としては、創業メンバーの組織に対する考え方、創業者が目指す組織像をしっかりと持つことが大切だと思います。

20人の壁:これまでの「暗黙知」が伝わらなくなる

ある程度、人の出入りがあるものの、20人ほどの組織になる段階がやがて訪れます。
この時期に問題として出てくるのは、それまで「暗黙知」でやってきたことが、だんだんと伝わらなくなってくることです。

知らないうちに強制的に「押しつけて」しまうことが増えてきてしまう、「とにかく、言われた通りにやっておいて」というようなことが多くなり「期待していた人材が辞めていく」ということにもつながってしまいます。

では、ここで出来る対策はなんでしょう?

まず「暗黙知」を明文化していくことが必要ですね。
それまで、「なんとなく」行ってきていたことをきちんと決めていく。オペレーションも含めてとても細かいと思われることも、みんながわかる「ルールベース」にしていくことが求められる時期だと思います。

40人の壁:「採用のミスマッチ」が起きる

このくらいの組織になってくると、社長が全体を見ていくのも限界になってきます。そして、創業メンバーの影響が希薄化していきます。

こんな時に問題として出てくるのが「採用のミスマッチ」だと思われます。
具体的には、採用したけれど自社に合わない人だった、あるいは、入社した側が合わないと感じてすぐ辞めてしまう、といったことがよく起こる状態ですね。

対策としては、このくらいの組織になるまでに「理念」を作り、「それに合った人材を採用していく」「自社に合った人材、というのはどんな人材なのかを把握しておく」そして、何より重要なことが「採用に関しての考え方(方針)を決めておく」ことが大切だと思います。

100人の壁:社長の目だけでは行き届かなくなる

100人近くになると、組織も大きくなり、人数も増え「社長の目が行き届かなくなる」という問題が出てきます。それは、当然のことだと思います。

対策としては、「部門ごとのリーダーの育成」「きちんと役割分担をして組織を作っていく」「人を見ていく」というフェーズに入ってきます。

ここからは、「社長の力」から「組織の力」へ転換させていて行かないと、その後の発展にも影響が出てくるように感じます。

組織のフェーズに合わせた人材育成が大事

やはり、人数が増えていく段階で、一つ一つ、人材育成を含めて積み上げていくことが、組織を磐石なものにしていくポイントかと思います。

そして、組織のフェーズに合わせて、その時その時に最適な対策をし続ける必要があります。

40人くらいまでの組織であれば、社長のリーダーシップが何と言っても大事。
そして、そこを超えてきた段階では、社内にリーダーを育成していくことが不可欠であると思います。

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こんにちは。ウイルネス代表の福田です。

前回のブログは、「人材育成とフィットネスは同じ」というお話でした。
リンク:元パーソナルトレーナーの福田が、人材育成に携わるワケ

その中で、人材育成は「脳を変えるトレーニング」ですよ、ということを書きました。
だからと言って、筋トレをして筋肉が大きくなるように、研修をすると「脳がでかくなる」というわけじゃありません(笑)

では、研修で変わるのは「脳のどこ」なんでしょうか?

「使い方・働き方」を変えるトレーニング

前回も書きましたが、人材育成・研修とは「仕事のスキル」のトレーニングです。
そして「仕事のスキル」とは思考や行動の集積です。それを変化・成長させるというのは、思考や行動を司る「脳の働き」を変えることに他なりません。

つまり、「脳細胞そのものを鍛えて変える」というよりは、「脳細胞の働き方・使い方を変える」ということですね。「筋トレで筋肉を鍛えて大きくする」のとは、ちょっと違います。

では、フィットネス(身体)のトレーニングには、そういう「使い方・働き方」を変えるトレーニングがあるんでしょうか?はい、あります。

それが「ファンクショナルトレーニング」というコンセプトです。

古典的トレーニング(いわゆる「筋トレ」)が筋力・筋肉にフォーカスしているのに対し、ファンクショナルトレーニングは「身体の動き方・働き方=機能」を高めることを目的としています。そして「身体全体の発揮する機能=パフォーマンス」を高めるために、骨格・関節・筋肉・腱・筋膜・神経・皮膚など、あらゆる要素がうまく機能するようにトレーニングします。

この「ファンクショナルトレーニング」の考え方が、フィットネストレーニングにおいて「人材育成(脳の働き方をいかに変えるか)」に対応するものだと僕は考えています。

「パフォーマンスピラミッド」という考え方

そんな「ファンクショナルトレーニング」には、人材育成でも役立つ概念がいくつもあります。
今回は、その中から「パフォーマンスピラミッド」という考え方をご紹介します。

上の図で表される3層ピラミッド構造が、「パフォーマンスピラミッド」です。
これは、身体パフォーマンス(さまざまな動作や力の発揮)を支えるスキル構造を示したピラミッドです。

一番上が、最もスペシフィックな「専門スキル」と呼ばれる要素。
スポーツで言えば、特定の競技に必要とされる「競技スキル」です。たとえばサッカーのボールコントロール力や、スキーの滑降技術などを言います。

その下の2層は、専門スキルではない「共通スキル」です。
スポーツなら競技によらず必要となる「身体能力」、スポーツをしない人にとっても必要な「基礎体力」などに当たります。

そのうち、真ん中の層は「定量的に評価できる『量』の共通スキル」。筋力・持久力・スピードなど体力テストで計測可能な力と考えると分かりやすいです。
それに対して、一番下の層は「定量的に測定できない『質』の共通スキル」。動きの安定性や巧緻性、全身の連動性などの「動作の質」と言われる要素です。

この3層構造が下から順に安定して積み上がることで、身体機能がいかんなく発揮される、というのがパフォーマンスピラミッドの考え方です。

仕事における「パフォーマンスピラミッド」とは?

この「パフォーマンスピラミッド」の考え方は、そのまま「仕事のスキル」に適用できます。

まず上層の「専門スキル」は、仕事で言えば特定の職種・業界で必要な「職業スキル」にあたります。たとえば弁護士の法廷弁論スキルや、エンジニアのコーディングスキルなどがあげられるでしょう。

そして下2層は、職種・業界によらず求められる「ビジネス基礎力」にあたります。
中間層の「量の共通スキル」は、書類の作成スピードや語学力など、テストや測定が可能な力。IQや学力といった「認知的能力」と言われる能力です。

そして下層の「質の共通スキル」は、思考の柔軟性やコミュニケーション能力、ストレス耐性など。EQや性格スキルと言った「非認知的能力」と言われる能力に当たるでしょう。

これら3つのスキルが、下から順に安定して機能しうまく連携することで、全体として「仕事のパフォーマンス」が発揮される。
よく考えてみれば、これ自体は「まぁそうだよね」とも言える、ある種「当たり前」の構造ではないかと思います。

ただ、このようにスキルを構造化して考えることで、人材育成の課題や対策を考えるフレームとして役立ちます。

と、ここまで書いたところで、今回は長くなってきたのでおしまい!
では、パフォーマンスピラミッドをいかに活用するか?は「後編」に続きます。

それでは、またぜひお読みください!

※この記事は前後編に分かれています。後編は以下よりお読みください。
リンク:人材育成を「パフォーマンスピラミッド」で考える(後編)

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こんにちは、ウイルネス代表の福田一史です。

実はこのブログでは「初めまして」ですね。
これまでは弊社もう一人の代表・上野の記事のみでしたが、今週から福田も登場します。

元パーソナルトレーナー&パーソナルジム経営

僕がウイルネスに参画し代表になったのは、2015年のこと。その前はパーソナルトレーニングジムを経営しており、更にその前はパーソナルトレーナーをしていました。

ウイルネスは2005年創業以来、企業研修を提供してきた企業ですが、2015年に僕がジョインしてからパーソナルトレーニングジム事業を立ち上げ、昨年2018年に事業譲渡しました。現在、そしてこれからは、人材育成領域に注力していく予定です。

フィットネスと人材育成。

全然関係ない仕事だと言われることも多いですが、僕は全然そう思っていません。

人材育成とフィットネスは、まったく同じ

人材育成もフィットネスも、どちらも「人が変わる」ための方法です。

英語にすれば、筋トレはmuscle development、人材育成がtalent development。
対象とするのが「身体能力」なのか「仕事のスキル」なのかという違いはあれど、それを実践するのは同じ「人間」です。

(余談ですが、筋トレはmuscle trainingじゃないんですね。あと、日本語でも「筋肉トレーニング」と書いてあることがありますが、本当は「筋力トレーニング」です。)

フィットネスのトレーニングは、筋肉や関節に負荷をかけることで、身体がその負荷に「適応(フィット)」し変化します。
人材育成の研修(これも英語ならtrainingですね)でも、様々な課題を与えることで、脳がそれに適応して行動の変化が起きることを期待します。

以前は、脳にはそうした「変化する能力(可塑性)」があまりない、と思われていましたが、今ではむしろ筋肉などと同じように「適応・変化」することが知られています。

「仕事のスキル」とは、思考や行動の集積です。それを変化・成長させるというのは、思考や行動を司る「脳の働き」を変えることに他なりません。

そう考えると、人材育成とフィットネス、まったく同じことだと思いませんか?

フィットネスの切り口で人材育成を考える

フィットネストレーニングには、体系化された科学的方法論が存在します。
その立場から考え直してみると、人材育成・研修のあり方には「ちょっと変」なところが意外とあります。

今後、このブログでも「フィットネス」の切り口から人材育成を考えて、

・研修や人材育成でよくやってるけど、トレーニング理論的には変なこと
・トレーニング理論のコンセプトを、研修に適用するとどうなるか?

と言ったことを書いてみたいと思っています。

何はともあれ、今後ともよろしくお願いいたします。

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最近、経営者の方に「面談・・・どうすればいいですかね?」ということを聞かれます。

特に「1on1」など、ちょっとしたブーム的なこともあり、「あ〜、うちの会社もやらなくちゃな・・・」みたいな感じで、何も考えずに面談を実施すると多くの場合、失敗すると思います。

では、良い面談はどのようにしたらいいのでしょうか?
今回は4つのポイントにまとめてみました。

ポイント1.とにかく『聞き役』に徹する

まずは「とにかく『聞き役』に徹する」こと!

評価や言い訳は絶対にしないことだと思います。

ついつい「あ〜、それね。それはね・・」と言い訳っぽいことを話し始めてしまったり…
「その件は、こうするといい・・と思っていたよ」とアドバイスしてしまったり…

「社員のためになるだろう」と思って話したことが、実は逆効果で、相手は心を閉ざしてしまいます。「何を言っても、社長は自分の想い通りにしたいんだよな」という気持ちを持たせてしまうのです。

「全て聞くから、なんでも言って」と伝えておきながら、いちいち評価めいたことを言ったり、言い訳をしたりすれば、そこで相手は何も言わなくなってしまいます。

「すべて聞くからなんでも言って」と伝えたのなら、「オープンマインドですべてを聞く」という気持ち・姿勢を相手に伝えることが大切です。

「社員に会社の状況を理解して欲しいんですよね」という経営者の声もよく聞きますが…その場合も、まずはとにかく「聞く」
まず社長から話してしまっては、「すべて聞く気持ち・姿勢」は社員に伝わりません。

そして、面談の中で「相手(社員)が会社のことをどう思っているのか・・・?」を丁寧に聞いていくことが、ポイントです。

面談を行っていくうちに「一緒に頑張って欲しい」「一緒にがんばろうよ」となっていくと大変良いと思います。

ポイント2.社員の「要望」もまずは受け止める

このように社長が相手の話を真剣に、必死に聞いていくと「要望」がたくさん出てくることが多いです。本音で話すからこそ、出てくることです。

社員は、みんな「自分が働いている会社が、よくなるといいな」と思っているのです。よくなるには、こうしたらいいのに・・・などと意外と考えているものでもあるのです。

実はその「芽」を摘んでしまっているのは社長自身だったりします。

そうした要望も、すべて「まずきちんと聞く・受け止める」ことが大切です。

もちろん企業ですので、すぐに変えられること、変えられないことがあります。そこは社員にきちんと理解を求めた上で、「変えられることは変えていくこと」がとても大事です。

その行動・姿勢を見せていくこと。そして、すぐに出来ることがあれば、なるべく早く変えることが、社員のモチベーションにもつながります。

ポイント3.面談の雰囲気や場作りも大切

面談をするときの雰囲気や場作りも大事な要素です。

ちょっとしたことですが、面談の座り方はどうするか?社長の真正面に座ってもらうのがいいのか?社長からみて斜めの位置に座ってもらうのか?
あるいは、面談の場所はどこで行うか?会議室で実施するのか?社長室で実施するのか?それとも別の場所を用意するか?

こうした考え方を「空間管理」と言いますが、そのあたりも面談をするときに考えなくてはならないことです。

「実際に面談をしてみると一人、1時間半もかかりましたよ・・・」とおっしゃる社長もいらっしゃいます。

普段と環境を少し変えるだけでも、面談の質が上がることがあるのです。

ポイント4.社員を「信じる」こと

最終的には、社員を「信じる」ことですね。

社員は、「社長の思い」がわからないのが不安、強いては不満につながっているのです。

社長が社員を信じることで、社員も社長を信じるようになります。
社員との面談は「本気」で、覚悟を持って望むことが大事です。

「本気」で社員の話を聞くことが、会社の成長・社長の成長につながると私は信じます。

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先日、ある社長からこんなご相談を受けました。

今、このような世の中の状況で、実は会社・・・なかなか大変でヤバイ感じなんですよ。でも、社員は文句ばかりで、こう・・・傍観者のようで、当事者意識など全く持っていないんですよ。どうしたら、社員は当事者意識を持ってくれるんでしょうね?

このように思われている社長さん、意外と多いのでは??と思います。

当事者意識がないのは、「当事者」にしてないから

私は、「当事者意識がない」というのは、「当事者にしていないからなのでは?」と思うのです。

社員を「当事者」にしていますか?当事者にしていないのに、「当事者意識を持って欲しい」と社長がいくら言っても、それは無理な話です。

社長自身が、真実が伝わるように伝えていなかったり、本音で話をしていなかったり、信じて任せていなかったり・・・
原因はいろいろとあるかと思います。

もちろん、社員には伝えることが出来ないこともあるかもしれませんが、どこまでを情報公開するか・・ということを社長が考えていないこともあります。

「いやいや、ちゃんと任せていますよ!」とおっしゃる社長でも、話をよく聞くとそうでもないことも見えてきます。

信じて、任せて、ときに失敗させること

例えば、「任せたよ」と言ってもついつい気になって

「あれ、どうなっているの?」
「ちゃんとやっているの?」
「こうすると、良いと思うけど・・・まあ、参考までに聞いておいてよ。任せたし」

なんて、言ってみたりしていませんか?

あるいは、社員が「これで、どうでしょう」と持ってきた資料に対して、「これじゃ、まずいから・・・実は私も考えていて、やっぱりこっちの方がいいから」などと言って、ひっくり返す。(いわゆる、ちゃぶ台返しをする)

このようなことをされては、社員は「結局、任せてもらえない。社長が好きなようにやればいいんだよ」となってしまいます。もちろん、社長は「良かれ」と思ってやることなのですが、それが逆に働くケースも多いのです。

ただ、社長も「任せる・・・と言ったけど、心配だな」と思うのであれば、「一緒にやろう!」と言って、社員にイニシアティブを持たせながら、進めていくことがあっても良いと思います。

その場合、社長はアドヴァイスをしつつ「人材育成」の大きなチャンスと捉えていくことが必要です。「決して社長の意見を押し付けることなく、社員の考えたことを尊重しながら」というのがポイントです。

また、余裕があるとき、または、どうしてもここは乗り越えて欲しい、と思った時には、あえて「失敗」させることも必要です。
その場合、必ずフォローをすることを忘れずに行ってください。(フォロー役は、必ずしも社長でなくても良いと思います!)

経営者側にも余裕が必要

当事者意識を持って、働いてもらう・・・というのは、コミュニケーションを含めての「人材育成」だと思います。
そこを疎かにしていては、いつまでたっても当事者意識を持った社員は、現れません。

ただ、社長にも余裕が必要で、余裕がないとつい怒りや苛立ちにつながります。
どんな大変な時でも、「余裕を持つ」ことが出来るように自分をコントロールする術も持ち合わせていくことも社長の仕事なのかもしれません。

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